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ライオンズHCキャンベル、スティーラーズ戦の審判の判断を責めず「自分たちでその状況を招いた」

2025年12月23日(火) 10:55

デトロイト・ライオンズのヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベル【AP Photo/Ryan Sun】

デトロイト・ライオンズは、現地21日(日)に行われたピッツバーグ・スティーラーズ戦を29対24で落とした。試合終盤、オフェンスのパスインターフェアランスを2度取られたことで、勝利につながる可能性のあった得点機会を失ったが、チームはその結果を自らの責任として受け止めている。

『ESPN』によれば、ヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルは次のように語ったという。

「試合を勝ち切ることができなかった。結局のところ、それはすべて自分たちの責任だ。自分たちでその状況を招いた。最後のプレーで得点を狙わなければならない立場に追い込んだのも自分たちだ」

ライオンズはスティーラーズのオフェンスを止めきれず、45ヤードのタッチダウン3回を含む合計481ヤードを許した。相手の攻勢に加え、後半序盤に自軍オフェンスが停滞したことも響き、ホームのライオンズは第4クオーターに入ってから2度にわたり12点差を追う苦しい展開を強いられている。

スティーラーズのキッカー(K)クリス・ボズウェルがフィールドゴールを失敗した直後、ライオンズは残り2分5秒、5点ビハインドの状況で攻撃権を得た。敵陣10ヤード以内まで前進したものの、反則によって逆転の可能性は断たれた。

「自分たちを哀れむことはできない。だからといって、悔しくないわけでも、気分が悪くないわけでもない」とキャンベルHCは述べている。

「それでも、責任を負うべき相手は自分たち以外にいない。これはわれわれの問題だ。そして、試合を勝ち切るのも自分たちの責任。まだ2試合ある」

残り22秒で決まったかに見えたワイドレシーバー(WR)アモン-ラ・セント・ブラウンのタッチダウンは、ルーキーWRアイザック・テスラーによるパスインターフェアランスによって取り消された。その4プレー後、さらなる混乱が訪れる。

試合最終プレー、9ヤードラインで迎えたフォース・アンド・ゴールの場面で、クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフはエンドゾーン手前のセント・ブラウンにパスを通した。セント・ブラウンはそのままボールを後方へ放り、これをゴフがキャッチしてエンドゾーンへ持ち込んだ。しかし、レフェリーによる長い協議の末、セント・ブラウンにパスインターフェアランスがコールされていたため、この時点で試合終了と判断された。

試合後、記者団の取材に応じたレフェリーのカール・チェファーズは、ゴフへの後方パスがタッチダウンに該当するかどうかを判断する必要があったとして、「かなり複雑なプレーだった」と説明している。最終的には、パスインターフェアランスが適用され、すべてが無効となった。

チェファーズは次のように話している。

「後方へのパスだと判断したため、ボールを受けた選手は前進することができ、その選手がタッチダウンまで運んだ形になる。まずはその点を裁定する必要があった。そのうえで、パスインターフェアランスがあったため、そのタッチダウンは無効となる。オフェンス側の反則だったため、試合時間も延長されない。したがって、得点はなく、ダウンのやり直しもない。これがルールに記載されている内容だ」

参考として、NFLルール第4章第8節第2項(b)には、「オフェンスによる反則があった場合、プレー時間は延長されない。前後半最後のプレーでその反則が起きた場合、オフェンスによる得点は認められない」と記載されている。

セント・ブラウンは、ライオンズのプレーオフ進出の望みを崖っぷちに追い込むことになったこの判定について、異議を唱えることはなかった。

「結果は結果だ。ルールを変えることはできない。ただ、あの1プレーだけで負けたわけじゃない。最後のドライブでは俺たちに有利な判定もあったから、五分五分だ」とセント・ブラウンはコメントしている。

この敗戦は、ライオンズにとって2022年シーズン第3週から第8週以来となる連敗となった。当時はキャンベルHC率いるチームにとって悪夢のような時期だった。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、ライオンズのプレーオフ進出確率はわずか8%だという。ポストシーズンに進むためには、残り2試合でミネソタ・バイキングスとシカゴ・ベアーズに連勝する必要がある。そのうえで、グリーンベイ・パッカーズがボルティモア・レイブンズ戦、バイキングス戦の2試合を落とすことが条件となる。

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