世間から過小評価され続けたいと望む“小規模市場”のジャガーズ
2025年12月23日(火) 12:14
ジャクソンビル・ジャガーズは世間から無視され続けたいと考えているようだ。
現地21日(日)に10点以上の差をつけてデンバー・ブロンコスを下した後、ジャガーズのヘッドコーチ(HC)リアム・コーエンはアンダードッグ(勝ち目が薄いチーム)の精神を強調した。
コーエンHCは「私たちのような小規模市場のチームが、マイルハイのような場所に来て結果を出せたことにただただ感謝している」とコメント。
この発言は、ブロンコスのショーン・ペイトンHCの週半ばの発言を踏まえたものだ。
ペイトンHCはシーズン第16週を迎えるにあたり、ジャガーズについて「彼らを見て映像を確認すると、市場規模は小さいが、本当に良いチームだと分かる」と述べていた。
コーエンHC率いるジャガーズは奇妙にもつけ加えられた「小規模市場」という言葉を聞き逃さず、それを原動力に日曜日の番狂わせを実現した。
ジャガーズは6連勝を達成すると同時に、チームの歴史で初めて、シーズン第16週以降に12勝以上の相手を下した。この圧勝は注目を集めるはずだが、コーエンHCは自分たちが過小評価され続けても構わないと考えている。
「どうでもいい。本当に世間の評価なんて気にしていない。こう言うのは申し訳ないが、それはむしろ私たちのためになっている。だから、その評価が続くことを願っている」とコーエンHCは語った。
コーエンHCは挑発的と受け取れる発言などをチームの原動力に変える賢さを持っている。アンダードッグの精神をもとにプレーオフを勝ち進んだチームは過去にもある。2017年シーズンのフィラデルフィア・イーグルスが勝利後に犬のマスクを着用して自分たちの立場を強調し、最終的にスーパーボウル制覇を果たしたのは有名な話だ。
クオーターバック(QB)トレバー・ローレンスは絶好調で、2回以上のタッチダウンを決め、ターンオーバーはゼロという成績を4試合連続で残している。ブロンコス戦では279パスヤード、タッチダウンパス3回に加え、タッチダウンラン1回にも成功。コーエンHCと同様に、ローレンスもチームが軽視されていることを気にしていない。
世間からの注目について「そんなものが集まらないことを願っている」と強調したローレンスは「つまり、みんなそのままでいてくれ。それがいい」と続けた。
日曜日の結果により、ブロンコスの11連勝は止まり、ジャガーズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区の首位を維持した。月曜夜に行われる試合でサンフランシスコ・49ersがインディアナポリス・コルツに勝てば、ジャガーズのプレーオフ進出は確定する。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ジャガーズが残り2週間で地区優勝する確率は82%とのこと。
プレーオフが近づくにつれ、ジャガーズはできるだけ注目を浴びないようにしたいと考えている。
ディフェンシブエンド(DE)トラヴォン・ウォーカーは「上層部も含めてジャガーズのロッカールームにいる全員が、今の流れに乗ろうとするやつらが出てくるのを分かっている。でも、そんな連中はいらない。そいつらは今のままでいい。俺たちの話だ。ジャガーズがすべてだ」と話し、次のように続けた。
「俺たち以外は全員どうにでもなれ。父さん、ばあちゃん、言葉が悪くてごめん。でも、自分たち以外はどうでもいいんだ」
【RA】



































