QBロジャースがスティーラーズの「ビジョン」を実現、2020年以来の地区優勝に貢献
2026年01月06日(火) 12:22
ピッツバーグ・スティーラーズの2025年シーズンは浮き沈みが激しく、順調な時期もあれば、暗雲が立ち込める時期もあった。ボルティモア・レイブンズとのレギュラーシーズン最終戦も同様で、10点差の劣勢から逆転した後、混乱に満ちた攻防が続き、両チームがキックに失敗した末に、スティーラーズは26対24で勝利してプレーオフ進出を決めた。
第4クオーターは激動の展開となり、クオーターバック(QB)アーロン・ロジャースがスティーラーズを2回のタッチダウンドライブに導いた一方で、レイブンズも長距離のタッチダウンパスで応酬。MVP選出経歴を誇るロジャースはレイブンズの堅守を攻略し、ワイドレシーバー(WR)カルビン・オースティン三世への26ヤードのタッチダウンパスで、試合終了まで残り55秒でチームを2点リードに押し上げた。その後、キッカー(K)クリス・ボスウェルがPAT(ポイント・アフター・タッチダウン)に失敗したが、レイブンズの新人Kタイラー・ループが試合終了間際に44ヤードの決勝フィールドゴールを外したことで、スティーラーズは勝利を守り切ることができた。
10勝7敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区を制したスティーラーズは、ワイルドカード週末でヒューストン・テキサンズと対戦する予定だ。
『ESPN』によると、ヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンはロジャースについて「これは私たちが春に彼を獲得したときに描いていたビジョンだ。だからこそ豊富な経験と実績を持つ42歳の選手と契約したのだ。彼は単に能力があるだけでなく、そうした状況でこそ真価を発揮する。今夜もそれを証明したと思う」と述べたという。
ワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフが出場停止処分で欠場していたにもかかわらず、ロジャースはパス47回中31回成功で294ヤード、タッチダウン1回を記録。俊敏さは欠けるかもしれないが、パスの精度は依然として別格だ。走りながらターゲットを正確に捉える能力により、スティーラーズはキャッチ後に218ヤードを獲得。ロングパスには課題があるものの、必要な場面で正確なパスを投げたロジャースは、10エアヤード以上のパスを12回中4回成功させて98ヤードを稼ぎ、その中には勝敗を決定づけたオースティンへのパスも含まれていた。
ロジャースはニヤリと笑いながら「俺たちはシーズンを通して、自分たちで状況を難しくしてきたんだと思う」とコメント。
「でも、みんなのことを誇りに思っている。相手にリードを奪われた後に何度も立て直したことを誇りに思うよ。この時期になると、ほんの少しの信念が必要になるんだ」
第4クオーターに守備陣のミスでレイブンズのQBラマー・ジャクソンに50ヤードと64ヤードのタッチダウンを許したスティーラーズは、2連敗でオフシーズンを迎える可能性もあった。しかし、そのたびにロジャース率いる攻撃陣が応戦した。
スティーラーズのラインバッカー(LB)T.J.ワットは「ボールが8番(ロジャース)の手に渡るのを見ただろ。(ロジャースは)理由があってここにいる。これが彼の存在意義だ。この瞬間においてNFL最高の選手なんだ。あんな大舞台で彼が結果を出す姿を見られたのは、本当にすごいことだ」と話している。
ロジャースは先発QBとして12回目のプレーオフ進出を果たす。これはブレット・ファーブやベン・ロスリスバーガーと並びNFL史上3位の記録で、トム・ブレイディ(20回)とペイトン・マニング(15回)に次ぐものだ。また、今回で通算9回目の地区制覇を果たしたロジャースは、ブレイディ(19回)、マニング(12回)、オットー・グラハム(10回)に次いで4位タイにつけている。
スティーラーズは日曜夜のような勝利をつかむためにロジャースを獲得したが、プレーオフ進出が最終目標ではない。2020年以来のAFC北地区優勝を果たしたものの、プレーオフでの6連敗を食い止めるという大きな課題が待ち受けている。
トムリンHCは「私たちはAFC北地区の王者だ」と述べ、「それは良い響きだし、気分もいい。だが、そのためにここまで来たわけじゃない。これから待ち受けるもののために来たんだ。それが本当に楽しみだ」と続けた。
【RA】



































