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コマンダースLBワグナーが2025年ウォルター・ペイトンNFL年間最優秀人物賞に選出

2026年02月06日(金) 17:16

ワシントン・コマンダースのボビー・ワグナー【AP Photo/Matt York】

輝かしい14シーズンにわたり、ボビー・ワグナーはフィールド上での着実な成功例としての模範であり続けてきた。

プロボウル選出10回、オールプロ選出6回、そして、すべてのシーズンでタックル100回以上という驚異の記録を持つワグナーは、フィールドにおける優れたラインバッカー(LB)の基準を打ち立てた。

ワグナーはまた、フィールドの外でも優れた存在の典型であり、現地5日(木)の夜にサンフランシスコで開催された『NFL Honors(NFLオナーズ)』の席で2025年のウォルター・ペイトンNFL年間最優秀人物賞に選ばれたことからも、それは証明されている。

ステージに上がったワグナーは、まさか受賞するとは思っていなかったとジョークを言い、“正直な話、来なくてもいいかなと思っていたんだ”と会場を笑わせた。

“来て良かったよ”と続けたワグナーは、次いで両親の影響に言及し、特にフィールド外での献身的な活動のインスピレーションの源となっている母親への感謝の言葉を述べた。

2012年にシアトル・シーホークスからドラフト指名される数年前に、脳卒中の合併症で母フィニア・メイ・ワグナーさんを亡くしたワグナーは、『Virginia Mason Franciscan Health(バージニア・メイソン・フランシスカン・ヘルス)』、『Cedar Sinai(シーダーズ・サイナイ)』、『National Children’s Hospital(国立小児病院)』、『Kaiser Permanente(カイザー・パーマネンテ)』と提携して『FAST54 Phenia Mae Fund(FAST54フィニア・メイ基金)』を設立。これは脳卒中患者を支援すると同時に、脳卒中に関する教育を促進するための基金だ。

「今ここで、母の話をしないわけにはいかない」とワグナーはスピーチで話した。「彼女はこれまでも、そしてこれからも俺の支えであり続ける。ここに立っているのは彼女のおかげなんだ。俺自身でさえも自分に自信を持てなかった時に、信じてくれたのが母だった。少しだけ話をさせてほしい。NFLに入る前に俺は仕事をしたことがある。1度だけだ。ほんの1カ月ほどの間――でもクビになった。クビになった後、母は俺をそばに呼んで、“どうして働こうとしたの?”と尋ねたんだ。母と家族を助けたいからだと俺は答えた。すると母は、“いいえ、あなたならきっとリーグに行けるはず。だから、それに集中してほしい”と言ったんだ。そして“私がついている”と言ってくれた。その言葉がいつも耳に残っている。だから、自分が誰かを助けようとする時、助けを必要としている人を見るたびに、“俺がついているから”って声をかけるようにしている。そうするつもりだからだ」

南カリフォルニア出身のワグナーはこの2シーズン、ワシントンでファンに愛されており、それ以前はシアトル・シーホークスで11シーズンにわたってプレーし、スーパーボウル制覇も果たした。木曜日の夜に改めて表彰されたとはいえ、以前からワグナーのコミュニティへの貢献や慈善活動は、その輝かしいキャリアの象徴であり続けてきた。これまでのキャリアを通して、ワグナーはウォルター・ペイトン年間最優秀人物賞に4度ノミネートされている。

NFLで最大の名誉とされる年間最優秀人物賞が創設されたのは1970年、殿堂入りした伝説的クォーターバック(QB)ジョニー・ユナイタスが最初の受賞者となった。この賞はフィールドでの卓越したプレーと共に、傑出した社会貢献活動を行ったNFL選手を称えるものだ。1977年にはシカゴ・ベアーズのランニングバック(RB)だったウォルター・ペイトンが受賞。ペイトンが1999年に胆管がんにより46歳で死去したのと同じ年に、この殿堂入り選手を称えて賞の名称が変更された。

受賞者には最大25万ドル(約3,922万円)が授与され、自身が選んだ慈善団体に寄付することができる。各クラブのノミネート選手32人にはそれぞれ最大4万ドル(約628万円)が授与される。

ワシントンの選手の受賞は、殿堂入りしているダレル・グリーンが選ばれた1996年以来となる。

その輝かしいキャリアのほぼ全シーズンにおいて卓越したプレーを認められてきたワグナーは、NFL選手として活躍するのと同じだけの期間にわたってフィールド外でも偉大な柱であり続けてきた。

長年にわたり多くのディフェンス陣の中心であった彼は、木曜日の夜、堂々たるNFLのチャンピオンとしてセンターステージに立った――母と共に。

「彼女はここに来ることはできないけれど、俺の中で生きている。俺のすることはすべて彼女のためだし、どんなチャンスも彼女のおかげだと思って感謝している」とワグナー。「母の愛とサポートがあったからこそ、俺はここに立っているんだ。彼女なしではここにはいられなかっただろう。だから、皆さんが俺の顔を見る時、俺が何かをするのを見る時、それをクールだとかイケてるとか思うなら、それは俺の肉体を借りた母なんだってことを知っておいてほしい。彼女は今ここにいないけど、俺を通して存在している。だから、母に心からの感謝を伝えずして、この賞を受け取ることはできない。本当に、ありがとう」

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