ラムズ、HCジェフ・フィッシャーを解雇
2016年12月13日(火) 08:01現地12日(月)午後、ロサンゼルス・ラムズがフットボール界を愕然とさせる一報をもたらした。長きに渡ってチームを率い、つい数カ月前に新たに2年の契約延長を締結したばかりのヘッドコーチ(HC)ジェフ・フィッシャーを解雇したのだ。先週にはフィッシャーHC本人が2016年シーズン開幕直前に契約にサインしたことを認めたばかりだった。
ニューヨーク・ジャイアンツの元HCジム・ファッセルの息子としても知られるスペシャルチームコーディネーターのジョン・ファッセルが暫定HCに指名されている。
ラムズのチーム最高執行責任者であるケビン・デモフは12日に開いた記者会見で「単純にパフォーマンスに基づいた決定です。前を向いて進み、シーズンをいくらかの方向性と希望を持って終えるには今日が最善の機会でした。組織的な失敗なので、彼にとっては残念ですが・・・。これは単にヘッドコーチやコーチ陣の問題だけではありません。全体的に改善していかなければならないのです」と述べた。
デモフは過去9試合で8敗と低迷したことがフィッシャー解雇の決定の“きっかけ”になったと繰り返している。さらに、ジェネラルマネジャーのレス・スニードも危機にひんしているかと聞かれると、デモフは「このビルにいる誰しもが来年も戻ってくると言えば間違いになるでしょう」と返答。
58歳のフィッシャー氏は2012年からラムズのHCを務め、通算31勝45敗1分、プレーオフ出場はない。
今季のラムズは開幕でつまずいた。サンフランシスコ・49ersを相手に28対0の完封負け。しかも、49ersはその後12連敗を喫しており、唯一の白星がこのラムズ戦で勝ち取ったものだ。その後、3勝したラムズは10月9日以降の勝利数がわずか1にとどまり、第14週を終えて4勝9敗となっている。
とはいえ、ただのレコードではない。フィッシャー体制は惨敗しているとも言える。マイアミ・ドルフィンズを相手に4点差で負けた第11週は別として、過去3試合を見ても、ニューオーリンズ・セインツ(第12週)には49対21、ニューイングランド・ペイトリオッツ戦(第13週)は26対10で黒星を喫し、先週末はホームゲームでアトランタ・ファルコンズに42対14と大敗した。1試合あたりの得点数とオフェンス獲得ヤードはリーグ最下位だ。1試合平均喪失ヤード10位、パス喪失ヤード9位のディフェンスが唯一それを補うクオリティと言えよう。