未勝利のチャージャーズQBハーバートは「とんでもないプレーをしている」とテキサンズDEアンダーソンJr.
2026年11月06日(金) 11:50
言葉の受け取られ方は、口にするタイミングによって変わるものらしい。
例えば、ヒューストン・テキサンズのディフェンシブエンド(DE)ウィリアム・アンダーソンJr.の発言だ。シーズン第9週にクオーターバック(QB)ジャスティン・ハーバート率いるロサンゼルス・チャージャーズとの対戦を控え、アンダーソンJr.は相手への敬意を示すお決まりの発言をしている。ただ、その内容は少々事実と食い違っている。
現地4日(水)、アンダーソンJr.はハーバートについて「彼は今でもリーグ屈指の素晴らしいQBだ」と語った。
「体が大きくて強肩で、動き回れるし、ロングパスも投げられる。足を使ってビッグプレーを生み出すことも多い。今でも高く評価されるべき選手だし、俺たちも彼らのことをリスペクトしている」
ここまでは、対戦相手への賛辞としてごく普通の内容だ。しかし、アンダーソンJr.はそこで止まらず、話は現実からかけ離れた方向へ進んでいった。
「相手が何をしてくるかはある程度分かっているけど、ハーバートはとんでもないプレーをしている」とアンダーソンJr.は続けた。
「オフェンシブライン(OL)も強力だし、中央を力強く突破したり、外側を攻めたりできる優秀なランニングバック(RB)もいる。俺たちにとっては戦い甲斐のある相手になるだろう」
アンダーソンJr.は「彼らのことをリスペクトしている」と言うだけにとどめておけばよかったのかもしれない。ところが、相手チームの闘志に火をつける材料を与えまいとした結果、現実とはかけ離れた話にまで踏み込んでしまった。NFLで唯一の未勝利チームであるチャージャーズとハーバートのプレーを見てきた人なら、クオーターバックもチームメイトも決して好調ではないことを知っているはずだ。
もしかすると、アンダーソンJr.の言う「とんでもないプレー」とは、ハーバートがまともな判断もできないほど混乱したプレーをしているという意味だったのだろうか。タッチダウンパス5回に対してインターセプト10回という数字なら、そうした解釈も成り立ちそうだ。
実際に何が起きているのかを知るには、先週チャージャーズと対戦したロサンゼルス・ラムズのセーフティー(S)、クエンティン・レイクの話を聞く方が早いかもしれない。
レイクはポッドキャスト番組『St. Brown Podcast(セントブラウン・ポッドキャスト)』に出演した際、次のように話した。
「あいつはまるで薄切りハムでも放り投げるようにパスを投げていた。見えない敵におびえているんだ。何が起きているのか分からないけど、俺たちはインターセプトを何回か取れると思っていた。少なくとも1回はね」
結局、ラムズは2回のインターセプトを記録した。第1クオーター中盤には、レイクがハーバートの狙ったレシーバーの手前に滑り込むようにしてパスを奪い、プロキャリアでも指折りの簡単なインターセプトを決めた。さらに、コーナーバック(CB)トレント・マクダフィーもインターセプトを記録し、チームはチャージャーズに24対9で勝利している。
実際のところ、ハーバートはプロ入り後で最も苦しい時期の真っただ中にいる。しかも、チャージャーズの強みを生かせていないことが明らかなオフェンスでプレーしているのだ。攻撃コーディネーター(OC)マイク・マクダニエルは今もチームに残っているが、その状態がいつまで続くかは分からない。ヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボーが、この散々なシーズンの責任を誰かに負わせようとするなら、マクダニエルが格好の標的となるだろう。
だからこそ、アンダーソンJr.の発言には首をかしげざるを得ない。チャージャーズのオフェンスは1試合平均獲得ヤードでリーグ28位、1試合平均パスヤードで26位、インターセプト率では31位に沈んでいる。攻撃はまったく機能しておらず、ハーバートも状況を悪化させるプレーを繰り返している。
少なくとも、アンダーソンJr.は一つの目的を果たした。チャージャーズに余計な闘志を燃やさせる材料を与えなかったことだ。ただ、今季ここまでの内容を考えれば、日曜日にハーバートがアンダーソンJr.の称賛に見合うプレーを見せる可能性は低そうだ。
もしかすると、これも次に狙う相手を油断させるための、アンダーソンJr.の壮大な作戦の一部なのかもしれない。
【R】



































