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カウボーイズQBロモ、最終戦で途中出場へ

2016年12月31日(土) 01:05

ダラス・カウボーイズのダック・プレスコットとトニー・ロモ【AP Photo/Michael Ainsworth】

トニー・ロモがウオームアップを始めている。

今年、最も話題に上ったダラス・カウボーイズのバックアップクオーターバック(QB)が現地1月1日(日)に行われるシーズン第17週フィラデルフィア・イーグルス戦に出場する見込みだという。情報筋の話として『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。ラポポートによると、ロモは1回もしくは2回のシリーズでプレーしようと働きかけ、成功したとのこと。ただし、先発QBはダック・プレスコットになるようで、その後、途中でロモに出場機会が与えられそうだ。

ロモに加えて、QBマーク・サンチェスもプレーすると見られている。

この一報を最初に伝えたのは『ESPN』だ。

ラポポートの報道によれば、カウボーイズは28日の練習でロモに一切のスナップを受けさせず、木曜日に少し増やしたという。

ロモはプレシーズンに行われたシアトル・シーホークス戦で背中を痛めた8月末以来、“生きた”スナップを受けていない。以降のストーリーは誰もが知るところ。ドラフト4巡目指名された新人QBプレスコットが、当初は“代役”QBとしてフィールドに入るも、そこからチームを13勝2敗の戦績に導き、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第1シードを勝ち取っている。パス成功率68%、タッチダウン(23回)と被インターセプト(4回)のレシオを記録するプレスコットは最優秀新人賞候補となり、そのライバルはチームメイトのランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットだ。

舞台裏ではロモが懸命にチームを支えてきた。11月半ばに記者会見で現在の心境を明かしてからは沈黙を保っているが、快進撃を続けるプレスコットにとってはロモがチアリーダーであり、メンターなのだ。

ロモがNFLレギュラーシーズンで最後にプレーしたのは2015年11月26日。

ヘッドコーチ(HC)ジェイソン・ギャレットのジレンマは数週間に渡ってメリットのない状況だと考えられてきた。プレスコットを起用し続けてケガでもさせたら・・・、最大の目標であるスーパーボウル出場を果たす上でギャレットHCがその責任を取らねばなるまい。ロモをプレーさせてプレスコットから貴重な実戦経験を奪ったと非難を受けるだろう。確かに、プレスコットは彼の年齢にしては優れた成熟さを持ち安定してもいるが、相手のディフェンス陣にはまだプレスコットに対して使っていない武器がいくつも残っている。

つまり、考えられる最善のシナリオはこうだろう。

ロモの仕事を奪った選手の後で試合に出場することでロモのプライドが傷つかなければ、議論することは何もない。ロモがいくつかのクオーターでプレーしたとしても、プレスコットの評判に影響することはないだろう。