【2016年ワイルドカード】守備陣が大活躍、テキサンズ勝利
2017年01月08日(日) 10:33今季プレーオフが幕を開けた現地7日(土)、ヒューストン・テキサンズが本拠地にオークランド・レイダースを迎えてAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)ワイルドカード初戦に挑んだ。試合は守備の面から流れを作ったテキサンズが前半で蓄積したリードを守り切って27対14で勝利、ディビジョナルラウンド進出を決めている。14年ぶりのプレーオフ出場となったレイダースだったが、惜しくもワイルドカードで姿を消した。
オープニングドライブでボールを手にしたテキサンズはクオーターバック(QB)ブロック・オズワイラーがタイトエンド(TE)ライアン・グリフィンに10ヤードパスを通すなど、少しずつ前進していくも、レッドゾーンまではボールを進められない。対するレイダースは今季初めて先発を務める新人QBコナー・クックをフィールドに送り出すも、テキサンズの堅い守りに阻まれ、ファーストダウンを奪えないままドライブを終える。先制したのはテキサンズ。クオーター中盤にキッカー(K)ニック・ノバクが50ヤードのフィールドゴールを成功させた。その後もテキサンズ守備陣は2014年ドラフト1位指名のディフェンシブエンド(DE)ジャデベオン・クラウニーが敵陣でクックのパスをインターセプトして得点のチャンスを作ると、直後のプレーではランニングバック(RB)ラマー・ミラーの4ヤードランでタッチダウンを収め、リードを10点に広げる。レイダースもクオーター終盤にはRBジェイレン・リシャードの37ヤードパントリターンで一気に敵陣までボールを進め、直後のドライブでRBラタビアス・マレーの2ヤードランでタッチダウン。テキサンズの背中を追う。
しかしながら、第2クオーター序盤にはオズワイラーからワイドレシーバー(WR)ディアンドレ・ホプキンスへの13ヤードパスなどでテキサンズが再びフィールドゴールレンジに前進し、ここでもノバクが着実にキックを成功させてリードを広げている。テキサンズはコーナーバック(CB)のA.J.ボウイェとジョナサン・ジョセフが率いるセカンダリー陣の活躍に加え、クラウニーがクックに対してプレッシャーを与え続けるなど、ディフェンスも好パフォーマンスを披露し、レイダースに作戦通りの攻撃を組み立てさせない。クオーター終盤にも、テキサンズはオズワイラーがホプキンスへの38ヤードパスを通してゴールライン手前までマーカーを進めると、勢いに乗ったホプキンスが再びオズワイラーの2ヤードパスをエンドゾーンでつなげてタッチダウン。テキサンズが20対7とリードして後半に突入した。
第3クオーターに入ってもテキサンズはディフェンスの手を緩めることなく、アウトサイドラインバッカー(OLB)ホイットニー・マーシラスがクックからサックを奪うなどし、レイダースに得点のチャンスを与えない。その後もマーシラスはクックに再びサックを食らわせ、ダブルチームでカバーされていたクラウニーに代わってレイダースにプレッシャーを与え続ける。ただ、テキサンズもDEカリル・マック率いるレイダース守備陣から得点を奪えず、同クオーターは両チーム無得点で最後の15分を迎えることになった。
第4クオーター序盤、オズワイラーが新人WRウィル・フラーへの19ヤードパスを通して敵陣に攻め込むと、ドライブの最後はオズワイラーが自らエンドゾーンまで持ち込んでタッチダウン。何とか反撃の糸口を見つけたいレイダースは直後のドライブでクックからWRアンドレ・ホームズへの20ヤードパスでテキサンズ陣地に進入し、敵のペナルティなどでさらにエンドゾーン付近まで前進。最後は再びホームズがクックの8ヤードパスをつなげてタッチダウンを決めた。しかし、その後はクックがWRアマリ・クーパーを狙って投げたパスをストロングセーフティ(SS)コーリー・ムーアにインターセプトされるなど、ルーキーQBの健闘もむなしく試合は幕を閉じている。
テキサンズQBオズワイラーはパス25回中14回成功、168ヤード、1タッチダウンに加え、キャリー6回、15ヤード、1タッチダウンランをマークしている。自身の実力を証明する必要があったオズワイラーにとっては貴重な白星となった。WRホプキンスはレシーブ5回、67ヤード、1タッチダウンで試合を終えている。エースDEであるJ.J.ワットを欠く中、テキサンズ守備陣はDEクラウニーを中心に見事な守備力を披露した。
レイダースQBクックはパス45回中18回成功、161ヤード、1タッチダウン、3インターセプトと、レシーバー陣とうまく波長を合わせられず。RBマレーはキャリー12回、39ヤード、1タッチダウンをマークしている。レイダースはオフェンスのリズムをつかめないまま、敗退となった。