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元ビルズOCのリンがチャージャーズHC就任へ

2017年01月13日(金) 13:12

元バッファロー・ビルズのアンソニー・リン【Paul Jasienski via AP】

サンディエゴ・チャージャーズに新たなヘッドコーチ(HC)が誕生した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはチャージャーズが元バッファロー・ビルズの臨時HCや攻撃コーディネーター(OC)を務めたアンソニー・リンをHCに指名したと伝えた。現地12日(木)午前に56シーズンにわたる本拠地であったサンディエゴを去り、ロサンゼルスへと移転することを正式発表した新生チャージャーズで、リンは指揮を執ることになる。

4カ月前にはビルズOCグレッグ・ローマンの下で働いていたリン。ビルズHCのレックス・ライアンは2試合に敗戦後、ローマンではなくリンを昇格させた。その後、第17週を前に解任となったライアンに代わって臨時HCを務めたのがリンだ。

NFLで6シーズンを過ごしたリンはランゲームでの戦術に長けている。ニューヨーク・ジェッツがランゲームを支配していた頃、ランゲームのノウハウをもたらし、その対抗馬となったのがリンのビルズであった。ビルズオフェンシブライン(OL)の戦術の多さは群を抜いており、選手との連携もうまくいっていた。

しかしながら、どのレベルにおいてもリンがこれまで正式なHCに就任したことはなく、今後、学習していくことは多いだろう(攻撃陣の指揮を執ったのも今シーズンのビルズが初めてだった)。さらに、リンには組織を動かすのみならず、本拠地をも動かすという大仕事が待ち構える。

新しいスタッフにとって本拠地の移転ともなれば戦々恐々とする話ではあるのだが、そのロースターを見れば、リンの顔からは笑顔がこぼれるだろう。クリス・ウェズリングが木曜日に書いたように、チャージャーズのロースターであればいつでもプレーオフに進出できるのだ。チームには看板選手のベテランエースクオーターバック(QB)フィリップ・リバース、若き才能あふれるディフェンシブエンド(DE)ジョーイ・ボサ、コーナーバック(CB)ジェイソン・ベレット、ワイドレシーバー(WR)キーナン・アレン、ランニングバック(RB)メルビン・ゴードンたちがいる。攻撃面、守備面どちらをとっても層が厚い。リンはオフェンシブラインに少しの修正を加えるだけでいいだろう。

チームのコーチスタッフも有望株がそろう。リンはケン・ウィゼンハントをOCにそのまま残し、元ジャクソンビル・ジャガーズのHCガス・ブラッドリーを守備コーディネーター(DC)として招聘(しょうへい)する見込みだ。コーチスタッフの中に、コーディネーターも経験済みの元HCが2人ともなれば、リンにとってもずいぶんと心強いはずだ。35歳のQBリバースからしても、これ以上の新しい戦略は覚えたくはないはずだ。おそらく、今後、リンの攻撃スタイルに合わせる形で選手の入れ替えなども敢行されるだろう。