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テキサンズNTウィルフォークが引退示唆

2017年01月16日(月) 10:07

ヒューストン・テキサンズのビンス・ウィルフォーク【Matt Patterson via AP】

ある程度予想はされていたことだが、現地14日(土)夜に開催されたニューイングランド・ペイトリオッツ戦を終え、ヒューストン・テキサンズのノーズタックル(NT)ビンス・ウィルフォークが引退について言及するのを目の当たりにした時、テキサンズファンもペイトリオッツファンも関係なく、誰もが悲しさや寂しさを感じたはずだ。

14日、チームが配信した選手のコメントの中でウィルフォークは「感情的にならず、時間をかけてゆっくり考えるつもりだが、これがNFL最後の試合だったかもしれない。いろいろな事を考慮して、本当に自分が引退するべきかどうかを落ち着いて考えてみる」と語っていた。

ウィルフォークは続けて、「決断までにどのくらい時間がかかるかは分からないが、NFLで過ごした日々が楽しかったという事実に変わりはない。ニューイングランド・ペイトリオッツでは忘れられない11年を過ごし、ここ2年間はヒューストン・テキサンズで素晴らしい仲間と共にプレーすることができた。どちらのチームでもこれ以上ないくらいのチームメイトに出会うことができたし、素晴らしい組織でどちらも強いチームだった。この2人のオーナーの下でプレーできたのは最高だ」とも発言。

5度プロボウラーとなった35歳のウィルフォークは13年間をNFLで過ごした。この間、丸々とした体型をしながらも、NTとしては珍しくラインバッカー(LB)のスピードをも兼ね備えたウィルフォークは名ランストッパーとしてその名を轟かせている。2004年から2014年まではニューイングランドに所属しており、そのキャリアの中で試合出場が2桁に届かなかったのは背中を負傷した2013年のたった1シーズンのみだった。34対16で敗戦を喫したペイトリオッツ戦で、ウィルフォークはアシストを記録している。

エースクオーターバック(QB)不在のチーム事情からして、ディフェンス陣に頼らざるを得ないのは仕方ないが、ウィルフォークが抜けた穴をチームがどのように埋めるかは非常に重要となってくる。今シーズンに見せたウィルフォークのパフォーマンスはベストではなかったものの、テキサンズでこなした600以上ものスナップ数をしのぐ選手はそう簡単に見つからないだろう。ましてや、ウィルフォークのように頑丈な肉体を育て上げるのもまた難しい話である。

今後もテキサンズ守備陣はリーグ最高峰かもしれない。だが、ウィルフォークの引退を名残り惜しむ声がしばらく止むことはないだろう。