ジャガーズが元49ersHCケリーにOC職をオファー
2017年01月17日(火) 11:16ヘッドコーチ(HC)に関してはさほどのサプライズを起こさなかったジャクソンビル・ジャガーズだが、攻撃コーディネーター(OC)に関しては世間の注目を浴びそうだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地16日(月)、ジャガーズがかつてフィラデルフィア・イーグルスやサンフランシスコ・49ersでHCを務めたチップ・ケリーをOCの筆頭候補に挙げていることが判明したと報じた。このニュースを最初に取り上げたのはジャクソンビルの地方ラジオ番組『1010XL』。ラポポートは現ジャガーズのOCナサニエル・ハケットの名前もまた、その候補として挙がっていると伝えている。
この背景には球団副社長トム・コフリンがどれほど絡んでいるのだろうか。コフリンとHCダグ・マローン、そしてケリーの関係性は近しい。
ニューヨーク・ジャイアンツHCを務めていたコフリンはケリーの個人的なファンだった。コフリンは2006年、まだケリーがニューハンプシャー大学のHCを務めていた時にジャイアンツのクオリティコントロールコーチ職をオファーしている。
2013年、ケリーは『USA Today (USAトゥデイ)』に対して「HCコフリンからのオファーとあれば、ぜひとも行きたかった」と語り、「規律を重んじ、ミスを減らすこと、そして攻撃を最大に生かすなど、われわれは哲学的にもかなり似た考え方だと思う」とのコメントを残していた。
一方、2013年のコフリンも「彼(ケリー)には私のチームでコーチに就いてほしかった。彼はクオーターバック(QB)コーチなどをしたかったんだが、われわれはクオリティコントロールコーチの職を空けていた。彼がチーム内部に来た時には最大限のサポートをする準備はできていた」と語っている。
マローンのシステムにとってケリーの存在は大きいだろう。マローンはニューオーリンズ・セインツで2006年から2008年にかけて、ショーン・ペイトンの下でOCとしてその能力の高さを示し、現職に就くまでにタイトエンド(TE)、オフェンシブライン(OL)コーチなども経験してきた。オレゴン大学、フィラデルフィア・イーグルスでケリーを成功に導いた要素をふんだんに盛り込んだペイトンのシステムに、さらなる独自の改良を加えたのがマローンだ。マローンが大学でのコーチ職を終えるまで、ケリーとマローンの戦術は非常に似通ったものであった。
コフリンとマローンが共にQBやワイドレシーバー(WR)に大胆な改革を施したいという願望を持っているとなれば、来シーズンのジャガーズもまた面白いチームの1つとなるだろう。コフリン、マローン、ケリーのいずれもが、偉大なる名将ビル・パーセルズの哲学を持ち合わせている。