49ersがHCにシャナハン、新QBにレッドスキンズのカズンズか?
2017年01月23日(月) 11:41サンフランシスコ・49ersが次期ヘッドコーチ(HC)の焦点をアトランタ・ファルコンズ攻撃コーディネーター(OC)のカイル・シャナハンに合わせているのは周知の事実だろう。
だが、彼らは新たなチームの顔となるクオーターバック(QB)の獲得をも画策しているのかもしれない。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えるところによると、ワシントン・レッドスキンズがQBカーク・カズンズをフランチャイズ選手として指定しなければ、49ersがカズンズの獲得に乗り出しても不思議ではないそうだ。ラポポートによれば、レッドスキンズのOCを3年間(2010年から2013年)務めていたシャナハンはカズンズをドラフトした時の“中心的な”人物でもあったようだ。
今回の件はクリーブランド・ブラウンズのヘッドコーチ(HC)ヒュー・ジャクソンと、トレード間近とうわさされるシンシナティ・ベンガルズのQB、AJ・マカロンのつながりの強さに類似している。ダラス・カウボーイズQBトニー・ロモの動向次第ではあるが、シャナハンのシステムを理解しているカズンズが、2012年にペイトン・マニングがフリー・エージェントとして市場に登場したとき以来の目玉QBになることは間違いない。
ここ2年間で9,083ヤード、54タッチダウン、インターセプトはわずか23回を記録しているカズンズ。この間のレッドスキンズは17勝14敗1分けで、カズンズのパス成功率はおよそ70%以上を誇る。カズンズが残したこれらの数字はリーグベストのQBたちとも比肩するレベルだ。
シャナハンの実父であるマイク・シャナハンが49ersの役職に就く様子はないが、『NFL GameDay Morning(NFLゲームデー・モーニング)』のマイク・シルバーは、カイル・シャナハンがおそらく49ersの新たなQB獲得調査に乗り出すだろうと指摘した。新しいジェネラルマネジャー(GM)はこれを理解する必要があるだろう。
ファルコンズQBマット・ライアン、ブラウンズQBロバート・グリフィン三世、シカゴ・ベアーズQBブライアン・ホイヤーと、それぞれ違ったタイプのQBで成功を収めてきたシャナハンであるが、自身が実際にチームを指揮するとなればいかなる不測の事態も避けたいと願うのが心情だ。過去を振り返れば、昨年はチップ・ケリーがコリン・キャパニックとブレイン・ギャバートのQB2枚ではどうすることもできず、HCとしてただチームが沈んでいくのを見守ることしかできないという苦境にあった。
ただ、この話が早合点であることは明らかだ。カズンズとシャナハンのコンビ再結成への道のりには様々な障害が待ち構えている。レッドスキンズがカズンズの年俸を上乗せする可能性もあり、また、来年にはチームがカズンズにフランチャイズタグを付けるという選択肢も残されている。そうなれば、49ersはドラフト上位指名権の譲渡を強いられ、最終的に長期契約を結ばざるを得ないはずだ。昨オフシーズンに契約した最初のフランチャイズタグによって、カズンズが長期契約を交わすとなれば2,000万ドルから2,400万ドル(約22億7,500万円から約27億円)の契約額がイメージ可能となる。決して安い買い物とはならないが、チームに加わる初日から戦い慣れしたQBが存在することにそれ相応の対価を支払う価値があるかどうか、49ersの判断には注目すべきだろう。