「QBがロモなら恩恵がある」とブロンコスWRサンダース
2017年01月23日(月) 12:53ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)トニー・ロモが移籍するとすれば、新天地がデンバー・ブロンコスとなっても道理にかなっている。ベテラン実力派のワイドレシーバー(WR)が多く在籍するチームがスーパーボウルに出場できない一つの要因としては、2012年にチームに加わったペイトン・マニングのような絶対的エースQBの不在が挙げられるだろう。
現地21日(日)、ブロンコスのWRエマニュエル・サンダースは実力と経験を兼ね備えたQBを外部から獲得することと、将来ある若手QBの起用することの間のバランスの難しさに触れた。
サンダースは『GameDay Morning(ゲームデー・モーニング)』の中で「俺は恩恵を受けるだろうな。だが、ここで少し言いたいのは俺がいつも発言を撤回するってことと、この件についてはジェネラルマネジャー(GM)ジョン・エルウェイが決めることだと思っているということ。俺は彼を信頼している。もしエルウェイがトニー・ロモを連れてくるなら、彼は(攻撃コーディネーターのマイク)マッコイのシステムにうまく適応するはずさ。ハドルなし、スピード重視の攻撃はカウボーイズのスタイルと似ている部分がある気がするんだ。俺とデマリウス(トーマス)が球を受けるからね。ロモがチームにいたら多くの試合で勝てそうだし、チャンピオンシップだって現実味がある。でも、メンフィス大学でスプレッドオフェンスを得意としたパクストン(リンチ)にも可能性はある。トレバー(シーミアン)だって同じだ。この先どうなるかなんて分からない。ここに座って“トニー・ロモを仲間に!”なんてことは言えないよ。このチームにはすでに若い2人の有望株がいるんだからね」と語っている。
ブロンコスのラインバッカー(LB)デマーカス・ウェアもまた、同番組内で「(ロモは)ブロンコスにうまくフィットするだろう。だけど、このチームには未来あるシーミアンとパクストンの2人がいるんだ。だから、今チームにどんな言葉を送れるかっていうと・・・これは今だけの問題なのか、もしくは、チームにいる若手を使いたいのか、ということ。そして、こうも言うだろう。“俺たちがこのチームを作っていくんだ。さもなければ一体何をしているんだ?”と、ね。皆それぞれに違った考えを持っていると思うし、彼(ロモ)ならカウボーイズでもブロンコスでも、ニューヨーク・ジェッツでも、どこに行こうがうまくやれるのは間違いない」と発言している。
サンダースにとってこれは答えにくい問題であろう。今シーズンの前半、サンダースとトーマスがターゲットとなった数は目に見えて減少し、両者はいずれもそのことについて公に不満を漏らしていた。リンチとシーミアンが先発になり始めてから、WRの両者共にトータルヤード数、タッチダウン数、1キャッチ平均ヤード数が低下し、キャッチパーセンテージだけが上昇を見せた。どうすればチームがうまく機能するかについて彼らは自身の考えを明らかにしている。マニング時代からの離脱はそうそう簡単なものではないのだ。
以上を踏まえると、若手の成長に期待する方がチームのためになるとは言えそうだ。
先週『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが指摘したように、カウボーイズの最優先事項はロモの処遇であり、その筆頭候補に挙がっているのがやはりブロンコスである。ロモにとっては不運にも、ブロンコス側からは好意的な目では見られていない。ブロンコスの新ヘッドコーチ(HC)バンス・ジョセフはサラリーキャップの余った部分をリーグ最高峰の守備陣強化に使うことも可能だ。また、実力派OCには2人の若手QBを育てあげ、どちらかベストなQBを選抜してもらうのだろう。フリーエージェントのロモであれば、どこであっても必ずチャンスは見つかるはずだ。