ペイトリオッツがバックアップQBガロポロをトレード市場で値踏み
2017年01月23日(月) 14:40ニューイングランド・ペイトリオッツのバックアップクオーターバック(QB)ジミー・ガロポロが新人契約の最終年を迎える。ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックにとってはドラフト2巡目指名で獲得した投資のリターンがどのくらいのものになるのかを診断する理想的な時期とも言えるだろう。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地22日(日)、『NFL GameDay Morning(NFLゲームデー・モーニング)』の中でペイトリオッツはガロポロの市場での需要を確認する意向だと伝えた。だが、ペイトリオッツが1番高値を付けたチームにガロポロを移籍させるとは限らないようだ。
ラポポートは「ペイトリオッツは数年間在籍させたガロポロをトレードに出す構えで他チームからのオファーを待っており、現時点ですでに何件かの問い合わせは入っているとこのことだ」と報じた。
続けて、ラポポートは「伝え聞いたところによると、この件に関してはいくつかの複雑な事情が絡んでいるようだ。まず、交渉には最低でもドラフト1巡目指名権が条件になるということ。1巡目指名権を渡すチームなど存在するのだろうか? 2つ目に、もしトム・ブレイディが負傷した場合、チームは本当に自信を持ってジャコビー・ブリセットをバックアップとして起用すると言えるのか、ということだ。これが今回の最も大きな疑問だ」とコメントしている。
フィラデルフィア・イーグルスはQBサム・ブラッドフォードのトレードでドラフト1巡目指名権、4巡目指名権をミネソタ・バイキングスから獲得。今シーズンのバイキングスのように、チームがQBを切望しているかどうかも大事な点となる。1巡目指名権を譲渡してまでもQBを欲するというチームであれば、獲得したQBには長期契約で活躍してもらう必要がある。
ガロポロの価値はおそらく、ワシントン・レッドスキンズQBカーク・カズンズの契約状況やダラス・カウボーイズのトニー・ロモがどのチームに移籍するかどうかによっても変わるだろう。ガロポロにとってクリーブランド・ブラウンズのようなチームが新天地になる可能性は考えられる――事実、かつてブラウンズGMを務め、ベリチックとは長年の友人関係にあるマイク・ロンバルディはすでにブラウンズがガロポロを欲しているとの報告を上げている。
キャリアを通してガロポロが先発QBを務めたのはこれまでにわずか2試合。この事実が他チームからの巨額の投資、あるいは、ドラフト1巡目指名権をみすみす逃がしかねないギャンプルから手を引かせている要因だ。それでもなお、ガロポロにはヒューストン・テキサンズが7200万ドル(約82億円)を費やして獲得したブロック・オズワイラーよりもはるかに期待が持てるという見方も多い。
今シーズンはペイトリオッツがガロポロをチーム内にとどめ、2017年シーズン後にガロポロがチームを去るとすれば、ドラフト3巡目指名権以上のものが獲得できるのは確かであろう。しかしながら、ドラフト指名権を取りまとめるのが好きなベリチックがこの状況に与える影響も加味しなくてはならない。もしベリチックがブレイディのバックアップQBに十分満足しているのであれば、ガロポロがドラフト1巡目指名権と引き換えにならない場合であっても、そのトレードに固執することはないのだ。
今シーズンが完全に終了した後でも、すぐにこの問題が解決されるとは考えない方がいい。ベリチックはリーグに所属するチーム全体との駆け引きをじっくりと楽しむつもりだ。ベリチックはドラフトが終了し、フリーエージェント市場が閉まった後もまだQBがいないチームを虎視眈々(こしたんたん)と狙っているはずだ。