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裁判所が全請求を棄却、元ジェッツCBリービスは無罪へ

2017年03月16日(木) 10:49


ニューヨーク・ジェッツのダレル・リービス【AP Photo/Bill Kostroun】

裁判所は元ニューヨーク・ジェッツのコーナーバック(CB)ダレル・リービスに対する罪状を認めず、請求を全て棄却した。そもそもの発端は先月に同選手がピッツバーグで起こしたとされる暴行事件にある。

先週8日(水)にペンシルベニア州アレゲニー郡裁判所で行われた予備審問で、31歳のリービスは5つの罪に問われていた。

リービスは無罪が確定した後、『NFL Network(NFLネットワーク)』のアディティ・キンカブワラに対して「もう過去のことだし、自分には前に進むことしかできない」と胸中を明かした。

NFLのスポークスマンを務めるブライアン・マッカーシーは『NFL.com』に対し、この件に関してはリーグの行動規範に照らし合わせて調査中だと発表。

古くからの友人であるラショーン・ボルトンはリービスが容疑をかけられた2月12日(日)に関する証言を行った。ボルトンはその日、2人の男に襲われているリービスを見て仲介に入り、自分が2人を意識不明にさせたと主張。大手メディア『TMZ』が報じた動画に残された声はその事件直後の自分のものであると供述している。

リービスの弁護人は「ダレル・リービスは温厚で物静かな人物であり、法を順守する市民である。中立かつ公平無私の裁判官がこれ以上この請求を法律的に正当化する事由がないゆえ、裁判の継続は不可能であると決定を下した」と語り、続けて「この容疑がリービスにかけられた理由が分からない」ともコメントした。

ボルトンの弁護人はキンカブワラに対し、ボルトンが今回の事件への関与を認める供述を行ったことによる金銭の授受はないと強調。ボルトンは無言で法廷を後にしている。

リービスは当初、4つの重罪と1つの軽罪に問われた。ピッツバーグ警察署によると、2人の被害者は誰に殴られたかは覚えていないものの、リービスともう1人の男(後にボルトンと判明)と口論になった末に暴行を加えられて意識を失ったと主張していた。

その場に居合わせた被害者の友人は警察に対し、被害者の内1人は“10分間ほど意識不明だった”と語り、警察からリービスかボルトンのどちらが2人に暴行を加えたかについて問われた際、“分からない。あまりにも一瞬の出来事だった”と返答している。

意識を失った被害者たちは一方が眼窩底(がんかてい)骨折、もう一方の被害者は頬の打撲と診断されている。

ジェッツによって放出されたリービスは現在フリーエージェントとなっている。ヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズはリービス逮捕が直接的にリリースに関係しているわけではないと語った。ジェッツにはまだ同選手に対する600万ドル(約6億8,000万円)の支払いが残っている。