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カウボーイズのオーナー、QBロモ放出を各チームに伝える

2017年04月04日(火) 10:23


ダラス・カウボーイズのトニー・ロモ【AP Photo/LM Otero】

ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)トニー・ロモの次なるステップがようやく始まるようだ。

オーナーであるジェリー・ジョーンズはNFL全チームに「トニー・ロモか彼の代理人に対し、ワークアウトや面談、身体検査のスケジュールに関するコンタクトを取ることを許可する」と伝えた。これは『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが報じたもの。

ガラフォロは現地3日(月)、これらロモとの接触は“2017年から2019年にかけての契約に関する”会話に限られるとも報じた。

このジョーンズの発言はトレードを意味しているのだろうが、チームがいずれ手放さざるを得ない選手に対してNFL各チームがドラフト指名権、または、選手を放出してまだ獲得に動くかどうかは不明だ。NFLネットワークのイアン・ラポポートは以前、実際にトレードするかどうかは別としても、ヒューストン・テキサンズがロモに関する状況に注視していると伝えていた。また、デンバー・ブロンコスはジェネラルマネジャー(GM)ジョン・エルウェイが若手QBパクストン・リンチ、トレバー・シーミアンを気に入っているものの、ロモの動向に注目しているとも報じられている。

いよいよロモに関するこの状況が打開される時が来たのか。当初は長くはかからない問題だろうと考えられていたものの、ジョーンズによるポーカーゲームが状況をここまで長引かせている。先週、年次リーグ会議の中でジョーンズは記者に対して、ロモ問題の解決には差し迫った締め切りなどはないと語っていた。

ジョーンズにとってはロモ問題を解決する上でこの方法が一番だったのかもしれない。NFLネットワークのジェーン・スレイターは以前、チーム内がダック・プレスコット一色に染まっており、ロモはチームメイトやコーチらとかなりの距離を置いていると報じていた。ジョーンズはこの方法を通じてロモに対し、新たなボスたちが増えていくときに必ず光が差すというメッセージを伝えているのだろう。

残る疑問はそれがいつ、いくらになるのかということだ。テキサンズはQBブロック・オズワイラーを放出するだけの代償としてクリーブランド・ブラウンズにドラフト2巡目指名権を与えた。チームは一見、先発QBをトム・サベージで戦っていくことに納得しているようにも見えるが、もし過去4度プロボウラーに選出されているロモがチームに加入するともなれば今シーズンの結果が見違えるものになるかもしれない。テキサンズにはウィル・フラーやディアンドレ・ホプキンスといったダイナミックなプレーが自慢のワイドレシーバー(WR)がいる。ここ4年、第一級のQBとは縁がなかったヘッドコーチ(HC)ビル・オブライエンはロモの加入で心の底から安心感を得られるだろう。

しかし、これまでに挙げられた2チーム以外にも名乗りを上げるチームが現れる可能性はあるだろうか?

いずれにせよ、ジョーンズはようやく以前から約束していたようにロモを手放す準備ができたようだ。本当の意味での勝者が誰もいないゲームが今、始まろうとしている。