バッカニアーズRBマーティンが復活の第一歩
2017年04月18日(火) 11:40現地17日(月)、タンパベイ・バッカニアーズのランニングバック(RB)ダグ・マーティンがワークアウトに参加した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはリハビリを終えたマーティンが良好なコンディションを保ち、オフシーズンのワークアウトプログラムに参加するためにチーム施設に戻ったと報じた。バッカニアーズのジェネラルマネジャー(GM)ジェイソン・リヒトは後にマーティンのワークアウト復帰を認めている。
リヒトは記者に対して「先日、ヘッドコーチ(HC)のダーク(コッター)と私は彼(マーティン)と話をした。彼の調子は良さそうだ。身体も昔の状態と同じくらいにまで回復していると感じたし、精神状態も落ち着いている様子だった。彼がチームに戻って来てうれしい。チーム合同練習(OTA)で彼がどんな動きを見せてくれるのか楽しみだ」と語った。
リヒトはまた、今ドラフト候補選手に対する評価と同時進行でマーティンのコンディショニングにも慎重に気を配っていくとも明かした。
マーティンに関してリヒトは、「全ての事がうまく軌道に乗ってきたようだ。ドラフトまで残り10日。ここで全ての質問に答えられるわけではないが、前にも言ったようにマーティンがチームに戻ってくれることはうれしいこと。彼が全力で動けるのは心強い」と述べた。
マーティンのワークアウト復帰はある程度予想されていたことだが、バッカニアーズが今オフシーズンに同選手を切り捨てることもできたことを考慮すれば、今回の動向は特筆すべき事項であろう。マーティンを放出し、700万ドル(約7億6,000万円)を浮かせるという選択肢がチームにはまだあるものの、バッカニアーズは28歳のテールバックに猶予を与え、一難を乗り越えられるか様子を見定めるつもりだ。
ここ2年間、マーティンの浮き沈みは激しかった。2015年は1,402ヤード、288キャリーを残して3,575万ドル(約39億円)の大型契約を結んだが、先シーズンはシーズン序盤の負傷によってほとんどの試合を欠場し、421ヤード、144キャリー、1キャリー平均はキャリア最低の2.9ヤードに落ち込んでいる。
また、NFL規定に違反する薬物使用によって2017年開幕3試合の出場停止処分を言い渡されたマーティンはオフシーズンの一部をリハビリに割いてもいる。
NFL5年のキャリアで、マーティンは500ヤード以下を3度、1,400ヤード超えを2度記録している。バッカニアーズが今月末に開催されるドラフトで新たにRBを獲得しない意向ならば、マーティンにまた新たな復活のチャンスが与えられると見てもいいはずだ。
バッカニアーズは停止処分を受けたマーティンとの契約解除をペナルティなしで行うこともできたが、代わりにもう一度マーティンを信じる道を選んだ。月曜日の練習に復帰できたことはマーティンにとってもチームにとっても明るい兆しとなっただろう。