ヒューストン・テキサンズのファンは皆、クオーターバック（QB）トム・サベージ時代の到来を待ち望んでいる。そして、それを一番望んでいるのは本人だろう。

現地8日（月）、サベージは地元紙『Houston Chronicle（ヒューストン・クロニクル）』に対して「準備は万端。激しい戦いになるはず。どれだけ興奮しているかは言葉にできない」と明かした。

チームメイトのディフェンシブエンド（DE）J.J.ワットは「トムの学習期間は終了。彼はもう成長した。彼が何を学んできたのかをいよいよ証明する時が来た。この世界で必要なのはチャンスだ。今オフシーズン、トムはこの最大のチャンスを生かすだろう」と語った。

現在、今ドラフト1巡目でQBを指名した3チームに新人QBの起用を焦る様子は見られない。新人に比べればサベージ、マイク・グレノン、アレックス・スミスらはチーム攻撃システムにおける知識量で圧倒的に有利な立場である。彼らが先発QBとして2017年の開幕戦を迎える可能性は非常に高い。

今オフシーズンのテキサンズはサベージを全面的にサポートしてきた。ジェネラルマネジャー（GM）リック・スミスは『NFL Network（NFLネットワーク）』に対してテキサンズは“自信を持って”サベージに先発QBを任せると明言し、ドラフト全体12位で指名したデショーン・ワトソンについては“まず中に入って学習すること”と将来への期待をにじませる発言を行っている。

よりスケールの大きいQBを求めているテキサンズではあるが、すでに多くの攻撃システムを頭に入れたQBをおざなりにすることはできない。サベージは今夏のキャンプ中、基本的には先発QBとして練習に参加することになるだろう。リーグの数チームにいるスーパーサブとも称されるバックアップQBのレベルとまではいかないが、サベージの実力は他の平均的なQBと比べても負けず劣らずである。

もしサベージがワトソンとの争いに実力で勝てば、それはそれでチームやファンの歓喜に値するはずだ。