ミネソタ出身のWRフロイドがバイキングスと契約
2017年05月11日(木) 10:51ワイドレシーバー(WR)マイケル・フロイドの無所属期間は短く終わった。
ミネソタ・バイキングスが現地10日(水)、元ドラフト1巡目指名選手である27歳のフロイドの獲得を発表。フロイドは先日までニューイングランド・ペイトリオッツに所属していた。昨年12月14日(水)、アリゾナ州スコッツデールにて飲酒運転で現行犯逮捕された2日後にフロイドは当時の所属チームであるアリゾナ・カーディナルスからリリースされていた。
『NFL.com』が入手した警察の報告書によれば、フロイドは午前3時過ぎに“スコッツデールの交差点で自動車の運転席に座ったまま意識を失っていた”そうだ。フロイドは今年2月に罪を認め、飲酒運転による最も厳しい処罰である禁固刑とカウンセリングの判決を受けている。
バイキングスのジェネラルマネジャー(GM)リック・スピールマンは声明の中でこのように語った。
「ヘッドコーチ(HC)のマイク(ジマー)と私はマイケル・フロイドが過去の間違いをしっかりと認めて成長したと自信を持って判断した。彼は全責任を受け入れ、自身の行動を改善するように取り組んでいる。われわれもそんな彼に対して全面的なサポートを約束し、成長を促すプログラムを与えている。NFLによる制裁がマイケルに対して下されることも承知済み。その際には彼とNFLとの間に立ち、プロフェッショナルな対応をするつもりだ。彼がチームに来てくれて心からうれしいし、わがチームに必ずや貢献してくれると信じている」
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは今回の契約内容がフロイド獲得のさまざまなリスクを軽減するだろうと伝えた。1年150万ドル(約1億7,000万円)と控えめではあるが、出来高のオプションが充実しているこの契約は最高で600万ドル(約6億9,000万円)にまで上昇する可能性がある。
カーディナルスでの最後のシーズン、フロイドは13試合の出場で446ヤード、33キャッチ、4タッチダウンを記録。ペイトリオッツ移籍後は42ヤード、4キャッチ、1タッチダウンという結果に終わっている。
攻撃陣にもう一つ迫力が足りなかったバイキングスにとってフロイドの加入は心強いだろう。先発クオーターバック(QB)にサム・ブラッドフォードを固定した初シーズンはステフォン・ディッグス、カイル・ルドルフ、アダム・シーレンの3人を多用したものの、いずれも1,000ヤードを超える距離を走ることはなかった。2016年ドラフト1巡目のラクオン・トレッドウェルは9試合に出場して15ヤード、1キャッチという記録。
フロイドのスピードとフィジカルの強さは今までとは一味違った攻撃の形をバイキングスにもたらす。フロイドはまた、短期間在籍したペイトリオッツでダウンフィールドでのブロックにも積極的に参加する意向を示していた。ランニングバック(RB)の新コンビとなるダルヴィン・クックやラタビアス・マレーにとって、その発言はありがたいものとなるだろう。
ミネソタ出身であるフロイドにとってはNFLにおける最後のチャンスとなりそうだ。高校時代にはミネソタ州の年間最優秀選手に2度選出されているフロイド。WRとしてはまだ若い同選手に対し、多くの地元ファンからは温かい声援が聞こえる。