“ナンバーワンCB”にもなれるとジェッツCBクレイボーン
2017年05月29日(月) 10:34過去6シーズンを通してコーナーバック(CB)モリス・クレイボーンがまともに1シーズンを戦い抜いたことはない。
2012年にダラス・カウボーイズからドラフト全体6位指名を受けたクレイボーンはこれまでに出場可能だったレギュラーシーズン80試合で47試合の出場しか記録していない。再発する膝の痛みや肩の痛み、ハムストリングの肉離れ、そして足首や鼠径部(そけいぶ)の負傷がその原因だった。
今オフシーズンにニューヨーク・ジェッツと1年契約を結んだクレイボーン。多数の故障歴を持つものの、OTA(チーム合同練習)での1週間を通じて健康状態には自信を見出しているようだ。
今週、クレイボーンは地元紙『The New York Post(ザ・ニューヨーク・ポスト)』に「もし万全な状態ならリーグナンバーワンのCBにもなれる気がする・・・もし身体が健康であればだ。万全な俺がフィールドに立てば、そこにはもう俺に勝てるやつなんていない気がする」と豪語していた。
『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、2016年のクレイボーンは63.0ポイントのパスレーティングを許し、対峙したワイドレシーバー(WR)には51.9%のキャッチ率にとどめていた。これらの数字はそれぞれ、リーグ全体のCBの中で9位と11位にランクしている。クレイボーンはまた、1キャッチにおける平均ヤードを14.4ヤードから8.2ヤードへと約半減させていた。
このようなポテンシャルの高さを秘めたクレイボーンだが、“ケガ”という2文字がその周りについて離れない。
再起を誓う同選手にとってはどの程度ケガと無縁な期間を過ごせるかがカギとなってくる。クレイボーンがジェッツを新天地として選んだ理由の一つにチーム専属のトレーニングスタッフが優秀であることを挙げたのもう頷(うなず)けるはずだ。
クレイボーンは先週、インタービューの中で「トレーニングスタッフに魅かれた。彼らが選手の身体をケアする方法や手際に感銘を受けたんだ。彼らは1人1人を丁寧にケアしてくれる」と語っていた。
今シーズンのクレイボーンはおそらく、再建されたセカンダリーのアウトサイドでCBバスター・スクラインとペアを組んでプレーすることになる。ダレル・リービスやアントニオ・クロマティはチームを去ったものの、今年のドラフトで前途有望なセカンダリーのジャマール・アダムスやマーカス・メイを指名しているジェッツ。クレイボーンは彼らとのコンビネーションで今シーズンを面白くしてくれそうだ。
ヘッドコーチ(HC)のトッド・ボウルズは来たるシーズンに関し、自軍のセカンダリー陣がリーグに旋風を巻き起こす可能性にも言及した一方で、それがOTAやミニキャンプ、トレーニングキャンプなどを通して選手が負傷せず、結束力を高められるかどうかにかかっているとも明かした。とりわけ、クレイボーンに関しては何よりもその健康状態が重要視されている。