“殿堂入りも可能”と称賛されるテキサンズDEクラウニー
2017年06月29日(木) 12:282014年ドラフト全体1位指名のディフェンシブエンド(DE)ジャデベオン・クラウニーが先シーズンにようやくその期待に沿う活躍を見せた。
ヒューストン・テキサンズに所属する同選手は、NFLネットワークが選出する2017年のトップ100選手の中で上位半分に食い込む49位にランクインしている。ディフェンシブライン(DL)コーチを務めるアンソニー・ウィーバーから“殿堂入りのポテンシャルを持つ”と最大級の賛辞を受けたクラウニーは、飛躍の年となった先シーズンからさらなる進化を遂げようと今オフシーズンも手を緩めることはない。
地元紙『Houston Chronicle(ヒューストン・クロニクル)』によると、現地27日(火)にクラウニーはウィーバーDLコーチによる称賛に対して「俺にとっては重みのある言葉。コーチはここ2年、ケガからの復帰に苦しんでいた俺をずっと見ていてくれた。チームメイトの皆が“お前ならもっとできる”、“向上し続けろ”、“今年も頼んだぞ”と言ってくれる」と明かし、「驚いてはいない。アンソニーは俺の潜在能力に気づいてくれていたし、俺が活躍できると信じてくれていた。このチームにきた時からアンソニーとはずっといろいろな会話をしてきたんだ。彼は俺のトレーニングも見てくれていた。全部彼から教わったんだ。コーチには本当に感謝している。彼のためにももっと努力するつもり」と語った。
2016年にDLコーチとしてテキサンズにやってきたウィーバーはクラウニーに対してできる限りポジティブな方向性を示した。同コーチはクラウニーが負傷によって2014年と2015年のシーズン欠場を余儀なくされた時にはまだテキサンズに所属していない。それでも、クラウニーの過去のビデオを見た同コーチは練習やゲームデーを通じてクラウニーから目を離さず、対話を重ねることで自信を与えていった。クラウニーが試合に出場できるようになった一番の要因は健康状態が回復したことだろうが、ウィーバーによる指導も大きな要素となっているのは間違いない。
もちろん、今はまだ6月。NFL全体がポジティブな発言で溢れかえる時期だ。1シーズンだけ圧倒的な活躍を見せた選手に対して“殿堂入りもあり得る”との賛辞が贈られる場面は過去にもたびたび見られてきた。そして、その賛辞が現実のものになるかと言われれば実際はそうでないことの方が多い。
だが、今シーズンのクラウニーが昨年に残した数字(52タックル、6サック、2パスディフェンス、1ファンブルフォースド)を凌駕(りょうが)することを期待するファン心理も理解できる。リーグトップのディフェンス陣には今年、完全復活を遂げたスターDEのJ.J.ワットが戻ってくるのだ。同選手の存在がクラウニーをさらに焚きつけるのではないかと期待する声も多い。ディフェンス最強の2枚看板を引っ提げるテキサンズに対し、対戦対手となるAFC南地区のクオーターバック(QB)陣は戦々恐々たる思いに違いない。