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コルツ、QBラックの開幕戦出場はいかに?

2017年08月10日(木) 11:19

インディアナポリス・コルツのアンドリュー・ラック【AJ Mast/AP Images for Panini】

どうやら、インディアナポリス・コルツのエースクオーターバック(QB)であるアンドリュー・ラックについては復帰時期がいつになるのかまだ誰にも分からないようだ。それでも、ジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードはレギュラーシーズンの開幕をラックが必ずしも故障者リスト上で迎えるわけではないと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロに対して明かしている。

ここ2週間はスローイングプログラムを着実にこなし、動作確認や筋力強化を行っているラック。ペリセロはコルツがエースQBに焦りを感じさせないよう注意を払っているとも指摘している。

バラードGMによるこの発言は、チームが現地12日(土)のデトロイト・ライオンズ戦を控える中、ヘッドコーチ(HC)チャック・パガーノがラックについてはまだ復帰時期が不透明だとコメントした翌日のことであった。

8日、パガーノHCは『ESPN』を通じて「現段階では変わりない状態。タイムラインはない。準備が整い、医師がOKサインを出したならアンドリューをここに連れ戻す。彼はフットボールの経験値を多く持っているんだ」と語った。

パガーノHCも同様の質問ばかりで辟易(へきえき)しているだろうが、それと同時にいつまでも具体的にならない自らの返答にも嫌気はさしているはずだ。ただし、レギュラーシーズン開幕が近づく今、ラックが最悪の状況に陥ることだけは免れている。パガーノHCはケガの重要性を真剣に受け止めているラックだからこその遅れだとして、大騒ぎする必要はないともコメントしている。

コルツがチームの若き看板選手に長期的な故障リスクを背負わせるわけにはいかない。同チームにとっては開幕戦のたった1試合、あるいは、開幕からの数週間のためだけにラックの復帰を急かすというリスクは論外のはずだ。

このような状況でコルツがバックアップQBの準備を怠っていたならば最悪の事態だが、現在のところ、チームはコット・トルゼンにその大役を任せる意向だ。昨年、1試合だけに先発出場を果たした同選手は37回のパスで23回の成功、216ヤード、1タッチダウン、2インターセプトを記録。キャリア通算では128回中79回のパス成功、937ヤード、2タッチダウン、7ピックとなっている。

ニューヨーク・ジャイアンツやニューイングランド・ペイトリオッツ、シンシナティ・ベンガルズ、サンフランシスコ・49ers、そして、シカゴ・ベアーズには勝利を見込めるだけのバックアップQBが存在する。ましてや、複数のチームに至ってはバックアップすら必要としない絶対的QBを擁している。コルツの攻撃陣で2年目を迎えるトルゼンが大幅に成長している可能性はあるのか。今週末の試合でその真価が問われるのは間違いない。