エゼキエル・エリオットに6試合の出場停止処分
2017年08月12日(土) 09:30現地11日(金)、NFLはリーグの行動規範違反を犯したとしてダラス・カウボーイズのランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットに6試合の出場停止処分を科した。
エリオットの元恋人だと主張するティファニー・トンプソンさんの訴えを受けて、NFLは1年以上にも渡ってエリオットのドメスティックバイオレンス疑惑を調査してきた。
現在22歳で、ルーキーイヤーにオールプロに選出された今季2年目のエリオットはこの主張を否定しており、代理人を含めた声明の中でNFLの判断に「非常に落胆」していると述べ、上訴することを明かしている。
今回の6試合出場停止処分が実際に科されたとして、エリオットがフィールドに戻ってこられるのはカウボーイズがワシントン・レッドスキンズと対戦する10月29日(日)だ。それまでのニューヨーク・ジャイアンツ、デンバー・ブロンコス、アリゾナ・カーディナルス、ロサンゼルス・ラムズ、グリーンベイ・パッカーズ、サンフランシスコ・49ersとの対戦はすべて欠場を余儀なくされる。
リーグ関係者が『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロに明かしたところによると、今回の6試合出場停止処分は2016年7月にトンプソンさんによって告訴されたドメスティックバイオレンス疑惑を調査した結果だけの判断で下されたという。
NFL特別顧問であるトッド・ジョーンズはNFLが発行した声明の中で、NFLによって集められた証拠を調査した独立専門家が「2016年7月16日の週に複数回に渡り(エリオットが)トンプソンさんに対する身体的な暴力行為に関与したことを示す説得力のある相当量の証拠があると判断した」と説明している。
NFLネットワークのイアン・ラポポートが入手したというNFLからエリオットに宛てられた書簡には、複数回の暴力によって身体的に負傷した自身の姿を撮影したトンプソンさんの写真を確認したことがつづられているとのこと。この写真からNFLは「写真および医学的な法医学的証拠はトンプソンさんのケガの原因に関する主張の多くの重要な要素を実証している」ことを確認したという。
エリオットの出場停止処分は最終的にNFLコミッショナーのロジャー・グッデルが判断した。
NFLがエリオットに送った書簡には「(中略)コミッショナーは(NFL選手会から)持ち出された問題について、証人の信頼性、およびその他の原因論を慎重に考慮した」と記されており、さらに「しかしながら、コミッショナーの判断では、トンプソンさんの明らかな負傷がその挫傷の一部から推測された方法以外で生じたこと、また、(エリオットの)コロンブス到着日である2016年7月16日以前に生じたことを示す説得力のある証拠がなかった」とも説明されている。
一方で、エリオットと代理人はNFLの結論に反論しており、声明を通して「NFLの調査結果は事実と異なる誤った結論だらけであり、証拠とされている事柄はその結論を支持する内容を“都合よく選んだ”ものであり、その他の重要な証拠が無視されている」と主張している。