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連邦地裁がエリオットの仮差し止め命令を承諾、処分は保留に

2017年09月09日(土) 08:35

ダラス・カウボーイズのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Ron Jenkins】

アメリカ連邦地方裁判所の裁判官が現地8日(金)、エゼキエル・エリオットの意向を受けてNFL選手会が要請した仮差し止めを承諾した。これにより、ダラス・カウボーイズのランニングバック(RB)を務めるエリオットの出場停止処分が保留となる――少なくとも現時点では。

テキサス州東部地区連邦地方裁判所はエリオットの6試合出場停止処分の無効を求めてNFL選手会が提出した嘆願書を検討し、エイモス・マッツァント三世判事が裁定した結果、エリオットのプレーが認められることになった。テュレーン・スポーツ法政策のディレクターを務めるゲイブ・フェルドマンによると、嘆願書が裁判に持ち込まれるかどうかの判断を下す上で、マッツァント三世判事に明確なタイムラインはないとのこと。しかしながら、裁判を進めながらエリオットが2017年シーズンの全試合に出場する可能性にはつながった。

一時的な仮差し止め命令の承認を含む今回の決定において、マッツァント三世判事は先週に仲裁人ハロルド・ヘンダーソン氏の前で行われた控訴ではエリオットが「根本的に公平な審理を受けていない」とみなしており、判決文に「本事案の状況は本裁判所が扱ったいかなる事案にも比較するものがない」とつづっている。

「裁判以前の問題はエリオットが仲裁人を前に根本的に公平な審理を受けたかどうかである。そうではないというのが答えだ。仲裁審理において(仲裁人ハラルド)ヘンダーソンが(元恋人であるテイファニー)トンプソンおよびグッデルの証言を認めなかったことにより、本法廷は差し止め命令の基準に基づき、エリオットが根本的に公正な心理を受けられなかったと判断している。彼らの存在なくして(中略)エリオットが根本的に公正な審理を受けるチャンスは事実上なかったと言える。本法廷は仮差し止め命令の要請を承諾する」

また、フェルドマンはマッツァント三世がNFL選手会の嘆願書要請を承認すれば、エリオットの出場停止処分が2017年シーズン中に実行される可能性は極めて低くなると説明している。一方で裁判官が裁判を進めなければエリオットの6試合出場停止処分は即時適用されることになる。

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは8月11日、エリオットの元恋人とされる女性の訴えを受けて行われたエリオットの暴力に関する1年間に及ぶ長期調査を終えて、エリオットに6試合出場停止処分を科した。NFLはエリオットが個人行動規範に違反したと判断しており、ドメスティックバイオレンスの初犯には6試合出場停止処分が命じられることになっている。

これまでに22歳のエリオットが逮捕、または、制裁を受けたことはない。

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