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「クオーターバックのプレーが良くない」とジャイアンツHCマカドゥー

2017年09月20日(水) 23:54

ニューヨーク・ジャイアンツのイーライ・マニング【AP Photo/Michael Ainsworth】

現地18日(月)に行われたマンデーナイトフットボールでデトロイト・ライオンズと対戦し、黒星を喫したニューヨーク・ジャイアンツには多数の問題点が浮き彫りとなった。

この日のレフトタックル(LT)エレック・フラワーズは絶不調で、プレイヤー・オブ・ザ・ゲームに選ばれたディフェンシブエンド(DE)エゼキエル・アンサーには3度のサックを許した。しかし、クオーターバック(QB)イーライ・マニングのパフォーマンスもまたひどいものだった。チームが波に乗れない中、ビッグプレーを狙ったマニングのボール保持は長くなっていた。

ジャイアンツはエッジラッシャーに対峙するフラワーズの負担を軽減するためにタイトエンド(TE)によるプロテクションを与えることも可能だ。だが、そうすることによってワイドレシーバー(WR)陣のルート確保が難しくなる。さらに、主力のWRが故障中(オデル・ベッカム)であったり、パスのドロップやいまだチームの攻撃戦略に慣れきっていなかったり(ブランドン・マーシャル)と、現在のジャイアンツ攻撃陣は問題だらけだ。

ヘッドコーチ(HC)のベン・マカドゥーは試合後のインタビューで先の問題点全てについて語った。

マカドゥーHCは「まずいクオーターバックのプレーだった。クオーターバックとセンターは同じ考えを共有していなくてはならない。全てのボールをスナップする必要がある」と語った。

マカドゥーHCによるQB関連の発言は的を射ている。ただし、QB同様にオフェンシブライン(OL)やWR陣、スペシャルチームに指示を出すマカドゥーHCは自己の責任も認めた。確かに、スーパーボウルを2度制しているQBだからといってチームの不調がマニングだけの責任とされるのは論点がずれる。マカドゥーHC自身にもチーム攻撃陣を壊滅的な状態へと導く可能性があるということを忘れてはならない。

この試合でジャイアンツは昨シーズンから引き続き、8試合連続で20点以下の得点しか記録していない。『ESPN』は19日朝、ジャイアンツが14点差以上をつけられて開幕からの2試合を落としたのは初めてだと指摘する。

今後のジャイアンツには今以上の問題が生じる可能性もあるにせよ、チームのHCが自らのミスを含め、チームの悪い点を公(おおやけ)に認めた意味は大きいのではないだろうか。次週、ジャイアンツはフィラデルフィア・イーグルス戦を迎えるが、この冷静な自己分析がチームの不調を改善する特効薬となるかどうかは興味深いところだ。

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