テキサンズに悲劇、QBワトソンがACL損傷で今季絶望
2017年11月03日(金) 08:382017年にデビューを果たした多数のルーキーの中でも一際輝きを放っていたヒューストン・テキサンズのクオーターバック(QB)が今季絶望となるケガを負った。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとマイク・ガラフォロは現地2日(木)、デショーン・ワトソンがACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を損傷したようだと報じた。これによって今季はこれ以上、ワトソンの目覚ましい活躍を見ることが不可能となってしまう。
MRI検査によって明らかとなった今季絶望となるワトソンの故障は練習中に他の選手と接触した際に起きたものではない、とラポポートは伝えている。この故障によって8カ月から9カ月の離脱を余儀なくされるワトソンは2018年の開幕戦には間に合うと見られている。
ヘッドコーチ(HC)のビル・オブライエンが木曜日の記者会見でワトソンの膝の状態について語ることはなく、チームはただ、ワトソンを“制限付き”と同日の練習報告書に記載したまでだった。
先週のシアトル・シーホークス戦は41対38で黒星を喫したものの、大活躍中を続けていたワトソンは402ヤード、4タッチダウンを記録して今季これまでで最も白熱した試合を演出した。
ワトソンは木曜日、シーホークス戦の活躍もあって新人QBとしては史上初となるAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の攻撃部門で月間MVPを獲得し、さらには10月の月間新人賞も受賞したばかりだ。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、シーズン第2週からテキサンズの正QBとなったワトソンはこれまでの6試合を通じて1,699ヤードを計上し、彼が記録した19回のタッチダウンパスはリーグトップタイとなっている。これに加え、ワトソンは1試合平均獲得スコア(34.7点)でもリーグを牽引し、1試合平均パスヤード(266.2ヤード)ではリーグ6位、パスレーティング(108.4)では堂々のリーグ4位だった。
テキサンズはこれでチームの核となる選手を3人も失ったことになる。NFL年間守備選手賞を3度受賞しているディフェンシブエンド(DE)のJ.J.ワットは脛骨(けいこつ)プラトーを骨折し、ラインバッカー(LB)のホイットニー・マーシラスはカンザスシティ・チーフス戦で胸筋の断裂によって戦線離脱を強いられている。
ワトソンが今季絶望となった今、テキサンズははトム・サベージを正QBとして起用していくことになるが、バックアップQBの獲得を急務とする同チームは市場調査にも動き出しているとラポポートは伝える。その筆頭候補としては元オークランド・レイダースのQBマット・マグロインの名前が挙がっているとのことだ。
ワット、マーシラスという中心選手を欠いていたテキサンズにさらなる追い打ちとなったワトソンの離脱。プレーオフ進出を狙うチームが今後、いかにしてこの難局を乗り切るのかは見ものである。
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