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コルツ、QBラックを故障者リストに登録

2017年11月03日(金) 10:24

インディアナポリス・コルツのアンドリュー・ラック【AP Photo/Mark Zaleski】

インディアナポリス・コルツのクオーターバック(QB)アンドリュー・ラックの今シーズンが終了となった。

チームは現地3日(木)、ラックを故障者リストに登録したと発表。

今年1月に利き腕側の肩を手術したラックはもうじき復帰する可能性が示唆されていたにもかかわらず、結局のところは今季中のフィールド復帰が不可能となった。

木曜日、ラックはチームの公式サイトで「100%の状態になれれば良かったんだけど、今季中にそれは不可能だったみたいだ。今後はクオーターバックやチームメイト、そして、コルツの1選手としてもっと高みを目指していく。これからの未来についてはすごく楽しみにしている」と語っている。

オフシーズンの合同練習やトレーニングキャンプ、プレシーズンと、全てに不参加となったラックは10月初旬になってようやく軽めのスローイングを開始した。今季中にラックを復活させようと試みたコルツは一時的に彼の練習参加を停止させ、肩の炎症を緩和させるコルチゾン注射を施してもいた。

残念ながらチームの努力も虚しく、今季中のラック復活は見送られることとなった。

ジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードは3日、ラックには休養を与えてリハビリを開始させるプランを明かした。ラックが2回目の手術を行うことはなく、この負傷が彼の今後のキャリアに支障をきたすことはないともバラードGMは語っている。

記者に対してバラードGMは「肩の負傷ということもあり、慎重になるべきだ。手術後の状態はみなそれぞれに違い、リハビリ方法は多種多様である。だから、われわれは彼のスローイングを止めさせ、リハビリに専念するように仕向けた。アンドリューには完全復活を期待している。彼には長いこと活躍してもらいたい。これが今のところベストな判断だ」とコメントし、続けて「ラックのキャリアが終わったとのうわさも聞いているが、それはあり得ない。医師からもそんな話はされていない。キャリアが絶望ともなればそれはチームにとって一大事となる。チームとしてはアンドリューが今後も長期のキャリアを形成できるように最大限の努力をしている。彼もまた、コルツで活躍することを希望しているし、チームもそうなってほしいと願っている」と語った。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると2012年以降、コルツはラックが出場した70試合を通じて勝率を5割以上にキープしているものの、ラック不在となった18試合は負け越している。ラックは2015年に9試合の欠場、2016年のシーズンでは1試合に欠場した。2015年のシーズン序盤に負傷した肩がこれまでに決して癒えることはなく、ラックのキャリアが不安視されるのも仕方のないことだ。

バラードGMは次のようにも発言した。

「彼ももどかしい思いをしている。競うことが大好きな選手であるし、チームメイトやチームの事も真剣に考えてくれる人物だ。自身の影響力についてもよく分かっている。アンドリューは試合を作れる選手。リーグの中でも若く、才能あるクオーターバックだからこそ、この状況には憤りを感じている。この感情をバネにして彼が完全復活してくれると信じている。われわれはよりパワーアップして戻って来るアンドリューを期待している」

ラックが故障者リスト入りした今、2年目のジャコビー・ブリセットにチームの命運はたくされている。今季は7試合に先発しているブリセットをトレードで獲得したコルツには先見の明があったのかもしれない。ラポポートによれば、現在のコルツはブリセットのバックアップとしてジョシュ・ジョンソンの獲得を試みているとのことだ。

2018年には万全な状態でのラック復活を期するコルツ。彼の存在なしにコルツが躍進するシーズンは訪れないのかもしれない。

【S】