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マカドゥーのHC職に保証はないとジャイアンツオーナー

2017年11月30日(木) 11:32

ニューヨーク・ジャイアンツのイーライ・マニング【AP Photo/Patrick Semansky】

ニューヨーク・ジャイアンツのオーナーを務めるジョン・マーラは近い将来のチーム改革を示唆し、現ヘッドコーチ(HC)ベン・マカドゥーに関してもシーズン終了前に解任する可能性を否定しなかった。

現地29日(水)、今季中のマカドゥーHCの職は保証されているのかどうかと問われたマーラは「人生に保証などはない」と答え、続けて「今オフシーズン中に何か改革を施すべきなのは明白だ」と述べていた。

今季のマカドゥーHCの手腕に関して同オーナーは「われわれは2勝9敗だ。2勝9敗だぞ? 分かるか? 非常に恥ずかしい内容だ。誰一人として良い仕事をしていない」と不満をあらわにした。

これらのコメントはシーズン第13週のオークランド・レイダース戦で先発クオーターバック(QB)にイーライ・マニングではなく、ジーノ・スミスを指名した翌日に発せられたもの。マカドゥーHCは「チームを前進させるためにベストな選択をする際には、つらい決断も強いられる」と語っている。

この決断に関してマーラは1、2週間前にジェネラルマネジャー(GM)のジェリー・リースと協議し、スミスとデイビス・ウェッブにプレー機会を与える案を練ったことを明かした。しかし、当初のプランとしてはマニングを先発させて途中から他のQBを起用することを考えていたという。

マーラは「火曜日の朝、ジェリーが私に電話してきた。そして、イーライが“もし後半からジーノを使うなら最初から起用すべきだ”、とベンに伝えたようだと言ったんだ。彼にとっても私にとってもフェアな判断ではないが、次に進むためにはベストな判断だろうとは思う。イーライはまた、われわれに声明文を発表してほしいと頼んできた。われわれは彼の願いを聞き入れたんだ」とコメントしたと『NJ.com』のジェームズ・クラッチが伝えた。

マーラはマニングがベンチに下がることに対して抵抗を示す理由は分かると振り返っている。ジャイアンツが他に何か流れを変える良い方法があるのではないかわれた同オーナーは「可能性はある。だが、それがどういったものか教えてほしいものだ」と答えていた。

マーラは次のようにも語っている。

「このような形でイーライを下げたくはなかった。それでも、彼の気持ちは察しているつもりだし、彼の決断を尊重したい。彼はただ、意味もなく出場することによって今まで積み上げてきた出場記録に傷をつけたくはないんだ」

28日にチームの決定を伝えた際のマニングの表情を見るのはつらかったとマーラは漏らした。その翌朝、同オーナーはマニングと話し合った際に自分自身も極めて感情的になりながら、マニングに対して「このような形で君を下げたくはなかった」と伝えたようだ。

マーラはその時を振り返り、「もちろん、彼が今回の決定に対して喜んでいるわけはない。だが、彼はこの状況を理解してくれている。イーライは特別な選手であり、特別な人間だ。彼があんなに感情を表に出すのを見るのは非常につらかった」と語った。

最後にマーラは記者に対してマニングの“今後についての憶測”を控えるように釘をさし、これからはオフシーズンに向けてQB陣営を一から練り直すとも明言している。

「他のQBを起用することで全てが見えてくるかどうかはわからないが、何もしないよりはいい。われわれにはドラフトでの上位指名権があり、QBを指名することも可能になるはず」とマーラは述べた。

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