ベンガルズ、HCルイスが今季限りでの退任を示唆
2017年12月18日(月) 10:20シンシナティ・ベンガルズを15年間率いた名将が今季終了後にも辞任することとなりそうだ。
関係者からの情報により、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはヘッドコーチ(HC)のマービン・ルイスとベンガルズが2017年のシーズンをもって別々の道を歩み始めることで話がまとまっているようだと報じた。今後のルイスはフロントオフィスでの職に就くことを希望しており、そのままベンガルズ内部に残る可能性の他、別チームでの同職を希望する可能性もあるとのことだ。
ラポポートに対し、ルイスはジェネラルマネジャー(GM)になることは「やってみたいことの1つ」とも語っていた。
現地17日(日)に開催されたミネソタ・バイキングス戦で大敗した後、ルイスHCはベンガルズでの今後の仕事については何も決定していないことを打ち明けている。
「8月から何も変わっていない。そのうわさはただ周囲が勝手に想像を膨らませているだけ。そのことについて話すのは時間の無駄になる」
「これまでに何度も言ってきたように進退についてはまだ何も決めていない」
2003年、長期的に壊滅的な状態が続いていたベンガルズのHCに就任したルイスHCはチームの立て直しを成功させ、ベンガルズを15年で7度のポストシーズンへと導いている。
1968年に創設されたベンガルズがプレーオフに進出したのはチーム史を通して14度であり、そのうちの半数はルイスがシンシナティにやって来てからのことである。しかしながら、ベンガルズは1990年のワイルドカードゲーム以降、プレーオフで勝利を収めたことがない。最後のプレーオフ勝利から26シーズンが経過したベンガルズは現在NFLに存在するチームの中で最も長くプレーオフでの白星から遠ざかっており、NFL史上6番目に長い期間でもある。
今季はデトロイト・ライオンズとボルティモア・レイブンズ戦が残っているベンガルズ。123勝112敗3分けという戦績を残してきたルイスHCは、勝利数で言えばベンガルズ初代HCのポール・ブラウンよりも68多く、サム・ワイチよりも62多い勝ち星を積み上げている。
ルイスがベンガルズのHCとなって以降の15年とそれ以前15年ではチームの流れが明らかに変わったのだ。
【シンシナティ・ベンガルズの過去30シーズン】
ルイスHC就任以前の15シーズン:勝率3割5分、2シーズンの勝ち越し、2度の地区制覇、2度のプレーオフ出場
ルイスHC就任以後の15シーズン:勝率5割2分5厘、7シーズンの勝ち越し、4度の地区制覇、7度のプレーオフ出場
プレーオフでの勝ち星には恵まれなかったものの、ルイスは負け犬集団だったベンガルズを常勝チームへと再建した名将とも言えよう。ベンガルズは15年の時を経て、ルイスが積み上げたものの後継者を探し出すことになりそうだ。
2018年のベンガルズHCとして、現スペシャルチームコーチのダリン・シモンズの名前がその筆頭候補に挙がっているとラポポートは伝えている。
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