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グルーデンのHC再就任は“最高の契約”とレイダースオーナー

2018年01月10日(水) 11:12


ジョン・グルーデン【AP Photo/Kevin Terrell】

オークランドの地に再び最高の指揮官が舞い戻る。

現地9日(火)、記者会見の中でオークランド・レイダースのオーナーを務めるマーク・デービスがジョン・グルーデンのヘッドコーチ(HC)就任を「一度レイダーであれば、いつでもレイダーであり続ける。今よりも適切なタイミングはなかっただろう」と声高らかに宣言し、「レイダースにとって最高の契約となった」と喜びを表した。

チームがグルーデンHCの過去の栄光をハイライトで語った後、デービスオーナーはメディアや元選手らに対して改めてグルーデンを紹介。グルーデンHCは意気込みを次のように語っている。

「レイダースを去りたいと思ったことはない。ここに戻って来られるとは思いもしなかった。だが、私は今、戦う準備をしてここにいる。私がここでコーチを務めるのには大きな4つの理由があることを伝えたい。まずはフットボールが大好きだということ。フットボールをする選手たちも好きだ。準備も大好きだしね。各地を回れるのも気に入っている。次に、オークランドという街が好きだということ。息子の1人はここで生まれたし、この地には良い思い出がたくさんある。ここの人々にはフットボールに関して最高の2年間をお届けしたい。そして、3つ目にレイダースというチームが大好きであるということ。このチームブランドはグローバルだ。マンデーナイト・フットボールの解説者としてどこへ行ってもレイダースのコミュニティが存在した。そして最後に、レイダースが大好きであると同時に勝ちたいという気持ちが強いこと。私の持てる限り全ての力を出すつもりだ。保証も約束もできないが、常に勝ちたいと思っている」

2002年、レイダースはグルーデンをタンパベイ・バッカニアーズへとトレードし、そのバッカニアーズにスーパーボウルで打ち負かされた。バッカニアーズで7年を過ごした後に、グルーデンは解任されている。その後は9年間にわたってブロードキャスターを務め、『ESPN』の「Monday Night Football(マンデーナイト・フットボール)」で解説者として活躍していた。

オフシーズンになると毎年のようにグルーデンがコーチ復帰を果たすといううわさが飛び交ったが、今回、デービスオーナーがグルーデンに対して10年1億ドル(約112億7,000万円)の契約を提示したことによってようやく実現の運びとなっている。

コーチングに関し、長いブランクがあることについてグルーデンはこのように語った。

「証明しなくてはならないことがたくさある。2008年以降、コーチ業からは離れている。2008年から勝利を経験していなし、敗戦も味わっていない。常にそのことは忘れないでいきたい。すばらしいコーチを雇う必要があり、これこそがヘッドコーチとして私が第1にやらねばならない仕事だろう。人間が重要だし、スタッフメンバーがカギとなる。コーチ陣が生み出す連携も同じく大切だ。皆には証明すべきものが多い。それは分かっているつもりだが、ゲームで実際にプレーするのは選手たち。勝敗を決めるのは彼らだ。われわれはチームを毎年改善していく必要がある」

グルーデンはロサンゼルス・ラムズのクオーターバック(QB)コーチであるグレッグ・オルソンを攻撃コーディネーター(OC)に、元シンシナティ・ベンガルズの守備コーディネーター(DC)ポール・ギュンサーをチームの新DCに就任させると明言し、自身がプレーコールを行うプランも打ち明けている。

グルーデンは自身の超大型契約については多くを語らなかったものの、今回の契約にはトレード条項が盛り込まれていないと、おそらくは冗談で述べていた。

約10年以上もフィールドから遠ざかっていた人物がなぜ今になって求められたのかと言えば、その人物に選手を奮い立たせる何かがあるからに違いない。グルーデンの明るい前向きな姿勢に触れ、デービスオーナーは「今日は人生最高の日だ」とも語っていた。

【S】