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ドラフト、FA、トレードを通じたQB獲得を明言するブロンコスGMエルウェイ

2018年01月29日(月) 12:40

デンバー・ブロンコス【AP Photo/Jack Dempsey】

2017年シーズンは5勝11敗という不甲斐ない成績を収めたデンバー・ブロンコス。ジェネラルマネジャー(GM)兼球団副社長のジョン・エルウェイにとって、今オフシーズンの過ごし方は極めて重要なものとなるだろう。

エルウェイGMはクオーターバック(QB)ポジションの変革が絶対的に必要であることを明かしている。同ポジションに有力な選手が多数ひしめくとされる今ドラフトで全体5位の指名権を保持するブロンコスだが、エルウェイGMはフリーエージェント(FA)市場やトレードを通じてカーク・カズンズやアレックス・スミスといった強力なQBを獲得する可能性も示唆している。

『KUSA-TV』の中でエルウェイGMは「良い順位のドラフト指名権を持っている時はそれを使わない手はない。われわれにはたくさんの指名権があるから、それらをトレードで利用することも可能だ。そのような選択肢も考慮していく」と語った。

トレードに関してはスミスがまだカンザスシティ・チーフスとの契約を1年残していることにも留意すべきだが、現在のチーム状況を考えればエルウェイGMがQBポジションの改革に躍起になるのも当然だろう。同GMがトレードなどを通じて即戦力のベテラン選手を狙うのも納得でき、第50回スーパーボウル以降、成績の下降が止まらないチームにとってはQBポジションの改革は必須なのだ。

「どの程度広い範囲で見るかだ」と述べたエルウェイGMは「期待値の高さでもある。われわれもまた、このチームには期待しているんだ。5勝11敗を喫すれば惨めな思いになるのも仕方ない。それがどれほどの辱めであるかを理解できる者は多くないはず。選手にとってもつらいが、われわれにとっても同様につらい」と述べた。

トレーニングキャンプ開始時点までにスミスは2,060万ドル(約22億4,000万円)と200万ドル(約2億2,000万円)のロースターボーナスを獲得することになっている。サラリーキャップ到達を目の前にするチーフスは新年度に向けて余裕を持ちたいところだろう。もしトレードのパートナーが見つからない状況に陥った場合、チーフスにとってベストな手段はスミスを解雇することである。

ドラフト全体5位の指名権を将来有望な若手QBに期待する可能性は高いが、同時に、ブロンコスがその指名権を利用してスミス獲得に動く可能性も残されている。もしくは、カズンズと契約を結んでドラフトではプレッシャーにならない程度の新人QBの獲得を狙うかもしれない。

では、ペイトン・マニングが引退してからというもの、レベルを同程度とする3人のQBを抱えてきたエルウェイGMがドラフト全体5位に新人を指名するとなれば、一体誰を選択するのだろうか。

エルウェイGMは次のように語っている。

「ビデオ検証もそのプロセスの一部だが、その選手がどんな動きをしているか、また、どれほど試合を愛しているかを探る必要がある。プロの世界ではタフな試合が行われる。もし試合が大好きでないのなら、プロでの成功は難しいだろう」

エルウェイGM自身も不振のどん底に喘いでいたボルティモア・コルツでのプレーを拒否し、トレードでのブロンコス移籍を成立させてからプロキャリアをスタートしている。

エルウェイGMはワイオミング大学のジョシュ・アレンやオクラホマ大学のベイカー・メイフィールドといったプロスペクトのQBを視察するため、シニアボウルが開催されている現地に自ら赴いた。エルウェイGMにはまだ彼らやその他QBを調査するための時間的余裕はあるが、GMキャリアを通じて最も重要な判断を迫られているのは間違いない。

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