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元バイキングスQBキーナムはブロンコス入りが急浮上

2018年03月14日(水) 10:41

ミネソタ・バイキングスのケイス・キーナム【AP Photo/Matt Slocum】

デンバー・ブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・エルウェイが今オフシーズンに繰り広げられるクオーターバック(QB)争奪戦において動きを見せた。

現地14日(水)にフリーエージェント(FA)市場がオープンとなった際、元ミネソタ・バイキングスのQBケイス・キーナムがブロンコスと契約を結ぶ可能性は高いと見込まれている。これは情報筋の話を元に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えているもので、この動向を最初に報じたのは『ESPN』だ。キーナムは『NFL.com』が選出する2018年FAトップ101の中で第8位にランクインしている。

タイミング的にもこのニュースは驚くべきものだった。今オフシーズン最大の目玉選手であるカーク・カズンズ争奪戦には飛び込まず、エルウェイGMはFA市場が実際に開く前にQBポジションにおける方針を固めた。

昨季は9月に膝を故障して離脱したサム・ブラッドフォードの代役として先発を担ったキーナムは、バイキングスをNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップ戦にまでけん引し、自身のキャリアを一変させる大ブレイクを果たした。それでも、ヘッドコーチ(HC)マイク・ジマーは長期的視野で見た際にキーナムがチームの今後の選択肢に入るとは断言しなかった。

次の移籍を含めればここ5シーズンで4チーム目となるキーナムはいわゆる“ジャーニーマン(チームを渡り歩く男)”だ。それゆえ、今オフシーズンのQB市場でキーナムの移籍が初期の話題となるのは何とも数奇な話でもある。QBポジションに関し、エルウェイGMによる動きがこれで最後となる保証はどこにもない。

ブロンコスが4月のドラフトで全体5位の指名権を持つことからも、仮にキーナムがデンバー入りしたとしても “場つなぎ”のQBとなる可能性も考えられる。また、エルウェイGMが気に入る元ドラフト1巡目のパクストン・リンチをバックアップとして支えるためだけのオファーだとも考えられるだろう。

それでも、市場をくまなく調査した結果、エルウェイGMはブロンコスの悪い流れを払拭するための正しい選択がキーナムであると判断し、昨季に見せた大ブレイクの再現に期待を寄せている。キャリアを通じてバックアップだったキーナムが、今オフシーズンはFA市場の“先発”QBとなった。

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