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TEグラハム獲得の余波か、パッカーズがWRネルソンをリリースへ

2018年03月14日(水) 10:56

デトロイト・ライオンズのダリウス・スレイとグリーンベイ・パッカーズのジョーディ・ネルソン【AP Photo/Mike Roemer】

今フリーエージェント(FA)市場で最高クラスの評価を受けるタイトエンド(TE)との契約をほぼ確定させたグリーンベイ・パッカーズがチーム内で最も経験値の高いリーダーとの別れを決断した。

情報筋の話を元に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが伝えるところによれば、FA市場が現地14日(水)午後4時(東部標準時間)にオープンした後、パッカーズは元シアトル・シーホークスのTEジミー・グラハムと3年契約を締結させる予定だとのこと。これに付随した動きの中で、パッカーズはベテランワイドレシーバー(WR)ジョーディ・ネルソンをリリースするようだ。

『NFL.com』が選出する2018年FAトップ101の中で第21位にランクインしていたグラハムには、パッカーズに加えてプロ入り後5年間を過ごした古巣のニューオーリンズ・セインツに復帰する可能性や、シカゴ・ベアーズ入りする可能性も報じられていた。昨年のオフシーズンにジャレッド・クックがチームを去って以降、ダイナミックなTEを欠いてきたパッカーズにとっては待望の実力派TEとなるだろう。

今年の5月に33歳となるネルソンが市場に登場するとなれば、実力派WRを欲するチームから引く手あまたとなるのは間違いない。2014年のオールプロプレーヤーであるネルソンはACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を損傷して2015年シーズンを棒に振ったものの、2016年シーズンには見事な復活劇を演じ、パッカーズ攻撃陣の中でもクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースのターゲットとして絶大なる信頼を得てきた。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、フル出場こそないものの、2014年シーズン以降でネルソンがマークした33タッチダウンはアントニオ・ブラウン、オデル・ベッカム、ディアンドレ・ホプキンス、ロブ・グロンコウスキーに次ぐリーグトップ5に入る記録だ。

ネルソンはパッカーズ史上2位のレシーブタッチダウン(69回)と3位のレシーブ(550回)、そして、5位のレシーブヤード(7,848ヤード)をマークしてもいる。

しかしながら、昨季のネルソンはエースQBロジャースが不在の中で大きなインパクトを残すことはできなかった。2016年シーズンには1,257レシーブヤードと14タッチダウンを記録したネルソンが、その翌シーズンに残した記録はわずか482ヤードと6タッチダウンだ。

WR補強を強く望むシアトル・シーホークスやサンフランシスコ・49ers、ニューイングランド・ペイトリオッツ、そして、ダラス・カウボーイズらが今後数日の間にネルソンと接触する可能性は高い。もうじきプロ11年目を迎えるネルソンは『NFL.com』の2018年FAトップ101の中で第61位にランクインしている。

一方のグラハムに関してはオールプロに選出された2013年シーズンほどの力はないものの、健康な状態であるかぎり、まだまだ群を抜いたパフォーマンスを披露するだろう。オープンフィールドでのミスが減った今、グラハムは相手チームにとってレッドゾーンの脅威となる。

今オフシーズン、パッカーズのフロントオフィスは新ジェネラルマネジャー(GM)ブライアン・ギューカンストを中心に積極策を講じている。FA市場がオープンとなる中、パッカーズがさらなる動きを見せるかどうかに注目が集まる。

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