QBグリフィン三世が復帰! レイブンズと1年契約で合意
2018年04月05日(木) 09:55ボルティモア・レイブンズは現地4日(水)、クオーターバック(QB)ロバート・グリフィン三世と1年契約で合意したと発表した。
ジェネラルマネジャー(GM)オジー・ニューサムは「グリフィン三世は先週来て、ワークアウトを行った。良い内容のワークアウトを見せてくれたよ。われわれは昨日、契約合意に至ることができた。グリフィン三世はおそらく、来週初めごろにここに来てサインをするだろう」と語った。
昨年3月にクリーブランド・ブラウンズをリリースされた28歳のグリフィン三世は先シーズンをまるまる棒に振っていた。最後に先発出場したのは2017年1月(2016年シーズン第17週)に行われたブラウンズ対ピッツバーグ・スティーラーズ戦。2016年度のベストとなったこの試合でグリフィン三世はパス成功率72.5%、232ヤード、2タッチダウン、1インターセプトを記録している。
先発QBジョー・フラッコの他にはジョシュ・ウッドラムがQBとして唯一ロースター入りしている中、レイブンズはフラッコのバックアップを探して市場を探っていた。レイブンズは昨オフシーズン中にもグリフィン三世の獲得調査を行っていたが、契約には至らなかった。
ヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーはグリフィン三世との契約に関して次のように述べている。
「グリフィン三世はキャリアの序盤から多くの成功を収めてきた非常に才能豊かなクオーターバックだ。それゆえに、われわれはとても興奮している。このチームにはナンバー2のクオーターバックが必要だと感じていた。そこにいるベテランのクオーターバックたちを見てみれば分かる・・・つまり、われわれが今いる場所だ。私はこの選手について本当にわくわくしている。掘り出し物を獲得した気分だ」
2014年以降失われた輝かしいキャリアを再形成するため、レイブンズがグリフィン三世に新たなチャンスを与える。
2012年にワシントン・レッドスキンズからドラフト全体2位指名を受けたグリフィン三世は当時、NFL史上最も強烈なインパクトを残した新人QBだった。3,200ヤード、20タッチダウン、5インターセプト、102.4QBレーティングに加え、120回のラッシングアテンプトで815ヤード、7度のラッシングタッチダウンを記録したこの年、グリフィン三世はアンドリュー・ラックを押しのけて最優秀新人攻撃選手賞を獲得した。
ルーキーイヤーの終盤にACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を負傷したグリフィン三世はその後も度重なる故障に苦しむこととなる。2015年のシーズンを通してカーク・カズンズの後塵を拝し、2016年にはレッドスキンズから放出された。
HCのヒュー・ジャクソンが気に入ったこともあり、オフシーズンワークアウトを通じてグリフィン三世はブラウンズと2年契約を結んだ。2016年シーズンの5試合に出場したグリフィン三世はリリースされる前までにパス成功率59.2%、2タッチダウン、3インターセプトを記録している。
『NFL Research(NFLリサーチ)』は興味深いデータを『Twitter(ツイッター)』上で示した。
Robert Griffin III was the starting quarterback the last time the Browns won a game (Week 16, 2016 vs Chargers)
— NFL Research (@NFLResearch) 2018年4月4日
「ブラウンズが最後に勝利を収めた試合で先発クオーターバックを務めたのはグリフィン三世だ(2016年シーズン第16週の現ロサンゼルス・チャージャーズ戦)」
その姿が最後にフィールド上で見られた際、グリフィン三世はすでにリーグの中でも最も効率の悪いQBへとなっていた。グリフィン三世は今、ようやくボルティモアの地でその汚名を返上するチャンスを手にしている。
グリフィン三世と契約を結んだからと言ってレイブンズが来るドラフトで若きQBを指名しないとは限らない。
グリフィン三世にとっては新たなスタートとなるが、ロースタースポットを確保するためには今後待ち構える数々の試練を乗り越える必要がありそうだ。
【S】