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トレードもささやかれるジャイアンツWRベッカムがワークアウト参加

2018年04月10日(火) 10:32


ニューヨーク・ジャイアンツのオデル・ベッカム【AP Photo/David Richard】

オデル・ベッカムがチーム施設内に登場した。

ニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)パット・シューマーは現地9日(月)、記者会見の中でワイドレシーバー(WR)のベッカムがチームのオフシーズンワークアウト初日に参加したと明かした。

シューマー自身がベッカムの姿を直接目撃したわけではないものの、ベッカムがチーム施設内にいることは確かのようだ。

チームの公式『Twitter(ツイッター)』を通じ、シューマーHCは次のように語った。

「私は本当にオデルがプロフェッショナルであると信じている。彼はもっとうまくなりたいと望んでいる。オフシーズンの重要性をオデルは理解している。彼は負けず嫌いな男だ。再度になるが、われわれはそれらの取り沙汰されている全てのコミュニケーションよりも以前からオデルと連絡を取り合い、素晴らしい契約について話し合ってきた。オデルがプロフェッショナルであり、今日ここに彼がいることを嬉しく思う」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のキンバリー・ジョーンズは先週末を通し、ベッカムはチームのオフシーズンワークアウト初日に参加する見込みだと報じていた。

強制ではないワークアウトに参加することでチームへの忠誠とも受け取れる態度を示したベッカムは、リーグ最高峰の額となる長期契約を望んでいると知られることも厭(いと)わない。ジャイアンツとの長期契約がなく、今オフシーズン中のトレードに関する話題の中心となったベッカムだったが、クオーターバック(QB)イーライ・マニングは自身のトップWRがチームを去る可能性についてさほど心配はしていないようだ。

9日の記者会見でマニングは「それに関してはあまり心配していない。オデルが持つ才能や彼がフィールド上でやってのけることについては皆が知っている。今年も含め、今後も長く彼とプレーできるのが楽しみ」と語った。

ベッカムはオフシーズンワークアウトに参加することで両サイドに走る緊張を緩和するだけでなく、2018年に受け取る予定の850万ドル(約9億1,000万円)の年俸の保険を手にすることになる。選手がチーム施設内でケガをした場合、選手は年俸の全額を受け取る資格を得るのだ。

ベッカムがどのくらいの期間ワークアウトに参加するのかは定かでない。NFLネットワークのイアン・ラポポートは以前、ベッカムは新契約なしではフィールドに姿を見せないだろうと報じた。ワークアウトの第1フェーズがフィールド上の練習を含まないことを考慮すると、その見込みは変わらないのかもしれない。一度トレーニングキャンプが始まれば態度を硬化させるが、それまではチーム施設内でワークアウトを行う可能性も考えられる。

シューマーHCはベッカムがチームの残りのオフシーズンプログラムにどの程度参加するのかについては把握していないことを打ち明けた。

「これについて考え過ぎることはない。まだワークの初日だし、われわれにとってもチームがまとまる最初の機会なんだ。オデルがここにいること自体が重要。ここにいることで、彼がどんどん調子を上げてくれるのを楽しみにしている。また、素晴らしい選手であるオデルがここにいることでチームメイトの向上心を煽(あお)ることも期待しているんだ。われわれはお互いから学ぶことができると考えている」

ベッカムのワークアウト出席でオフシーズンのドラマが最終回を迎えたわけではない。ただし、スーパースターのWRがジャイアンツでのキャリア延長に向けた正しい方向に1歩を踏み出しているのは間違いなさそうだ。

【S】