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NFL、ベンガルズLBバーフィクトに4試合の出場停止処分

2018年04月13日(金) 12:01

シンシナティ・ベンガルズのボンタゼ・バーフィクト【AP Photo/Frank Victores】

シンシナティ・ベンガルズのボンタゼ・バーフィクトが3年連続でチーム開幕戦の出場を逃すこととなった。

NFLは現地12日(木)、リーグ規約に違反する運動能力向上薬(PED)を使用したとしてベンガルズのラインバッカー(LB)バーフィクトに2018年シーズン第1週から4試合の出場停止処分を科した(罰金はなし)。ただし、ベンガルズのトップLBがオフシーズンの練習やプレシーズンゲームに参加することは可能だ。

バーフィクトの控訴が棄却された今、チームでの将来には暗雲がたちこめている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、先月にこの出場停止問題が明るみに出る前、ベンガルズとオークランド・レイダースはバーフィクトに関する簡単なトレードトークを行っていたとのことだった。ラポポートによると、この出場停止処分によって保証額約1,130万ドル(約12億1,000万円)付きの3年3,300万ドル(約35億4,000万円)の契約は無効になるという。

実際、ベンガルズのフロントは金銭的なペナルティなしでトラブルメーカーであるバーフィクトを放出することもできる。しかし、これまで幾度となくNFL規定に抵触してきたにもかかわらず、チームはその都度バーフィクトを擁護する姿勢を取ってきた。

バーフィクトは2014年から数えてレギュラーシーズンの64試合中36試合に出場したが、今年の10月初旬までには合計で10試合を出場停止処分によって欠場することになる。

ヘッドコーチ(HC)マービン・ルイスとプレーヤー人事部長を務めるデューク・トビンは今オフシーズン中に突然バーフィクトをリリースするという考えを否定した。

先月後半に開催された年次リーグミーティング中、「もちろん、われわれはそれに関して多くの会話をしている」と語ったトビン人事部長は続けて次のように述べている。

「しかし、結局は選手中心のビジネスであり、われわれに勝利や敗北をもたらすのもまた選手たちだ。われわれは勝つチャンスを高めてくれる選手をできる限り多く集めようとしている。それが仕事だし、われわれが行っていることでもある。それが組織としてのわれわれの責任でもある。可能な限り、ベストなフットボールチームをフィールドに配置しようとしている」

「選手が起用できない状況は理想的ではなく、チームもそのことは認識している。しかし、ベストなチームをフィールドにどう配置するのかがわれわれの中で最も重要な考え方である」

プロボウル複数出場のディフェンシブタックル(DT)ジーノ・アトキンスと共に、バーフィクトはベンガルズ守備陣の屋台骨を支えている。特に、ベンガルズのランディフェンスは故障や停止処分によってバーフィクトが欠場となった試合で無残な姿を見せている。

過去にはベテランのビンセント・レイがバーフィクトの穴を埋めてはいるが、チーム公式サイトは2017年ドラフトの6巡目指名選手であるジョーダン・エバンスがニック・ビジルと元バッファロー・ビルズのトップタックラーであるプレストン・ブラウンと共に2018年シーズン第1週のスターティングラインアップに名を連ねる見込みだとしている。

バーフィクト不在の間にエバンスがコーチ陣の期待に沿う活躍を見せるとなれば、今季のベンガルズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の雄、ピッツバーグ・スティーラーズにも迫るチームとなるだろう。

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