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今後の見通しを共有するパッカーズの元QBファーブと現役QBロジャース

2018年06月21日(木) 22:03

ブレッド・ファーブ【Allen Kee via AP】

現地19日(火)、殿堂入りを果たしているグリーンベイ・パッカーズの元クオーターバック(QB)ブレット・ファーブが『ESPN 540-AM』で放送されている“Wilde and Tausch radio show(ワイルド・アンド・トーシュ・ラジオショー)”に朝のゲストとして登場した。

46分間におよぶインタビューの中でファーブは数多くの話題に触れたが、その中にはアスリートの父親になること、グリーンベイ・パッカーズの元チームメイトで、現フィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチ(HC)を務めるダグ・ペダーソン、クリーブランド・ブラウンズの新人クオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールド、自身のドラフト時の写真、そしてもちろん、アーロン・ロジャースについても口にした。

話題が現パッカーズQBの話になると、ラジオDJがベテランとしてファーブ自身の経験に基づき、チームが名を馳せた仲間との別れを選択する中で、若いチームメイトたちとプレーする難しさについて質問を投げかけた。

ワイドレシーバー(WR)ジョーディ・ネルソンの離脱を考えれば、目下、プロ14年目のシーズンに入る34歳のロジャースがまさにその状況に直面しているのだ。対処法についてロジャースにアドバイスを送る機会を得たファーブはためらいもなくこう語った。

「自分が35歳の時、アーロンが有望株としてやってきた。1年目か2年目だったかな。彼と自分に唯一共通していたのは2人とも同じチームでクオーターバックを務めたこと。それだけさ。彼はとても好感を持てるやつだった」

「その当時の自分の立場的に、いつも一緒だったチームメイトたちが次々と去って行く姿を見ていた。自分のキャリアにおいてとても大切で親しくしていたコーチたちがいなくなるのを目の当たりにした。そして周りを見渡せば、コーチを入れてもチームの中じゃ自分が一番の古株になっているのに、それでもなんというか孤立状態になっていたような、そんな感じだったんだ。・・・この話の教訓としては、長くプレーし続けるなら、それは当然起こり得る話だということ。その時が来るまで、実際に理解することはないだろうけどね」

その上で、先週にロジャースと会話したというファーブは自らが経験したことをロジャースは理解しているようだったと明かしている。

「それについて話したよ。彼は“そうですね、自分が初めて入ってきた時に一緒に出ていったのを覚えています。一緒に動画を見たことも、それを見た後、少しだけ話したことも”と言っていた。アーロンから、あの時は何を見ていたのか、そして、一緒に動画を見るのは嫌じゃなかったかと聞かれたが、もちろん、そんなことはなかったよ」

「それに、メディアからはアーロンや次のQBのメンタリングのことをよく聞かれたけど、でも、それは自分の仕事ではないと答えていた。アーロンは“今なら分かります。あなたが言っていたことやあなたの振る舞いを今なら理解できます”とも言っていた。だって“おい、お前か誰かの職を奪おうという次のQBを育てろ”なんて条件はないからね。そんなことはあり得ない」

キャリアを長く続ければ続けるほど、遅かれ早かれ、近しい友人や他のプレーヤー、コーチらがチームを去る一方で自分だけがより一層の“孤独”を感じるものだと強調したファーブはこう付け加えている。

「選手寿命の観点から言って、ほとんど誰もそんな経験はしていないはずだ」

今回のラジオインタビューによってファーブとロジャースの関係に関する認識は深まり、オープンなコミュニケーションがあることで良い関係を保っていることも判明した。

ファーブによれば電話でしょっちゅう話すことはないというが、ロジャースを電話で捕まえるのはなかなかに厄介であることも冗談めかして明かしている。

「アーロンに、もし俺に用がある時はちゃんと動く電話をあげるからなと言ったら、くすくす笑っていたよ。あいつが一番、折り返しが悪いかもしれない」

【S】