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シーホークスSチャンセラーがSNS上で引退を示唆

2018年07月02日(月) 11:44

シアトル・シーホークスのカム・チャンセラー【AP Photo/Ted S. Warren】

シアトル・シーホークスのセーフティ(S)カム・チャンセラーはいまだ正式な引退を表明してはいないものの、どうやらすでにNFLでの最後の試合を終えていたようだ。NFL情報局『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、先日の検査結果でケガの回復が示されなかったことから、今後もプレー許可が下りる可能性はないとプロボウラーであるチャンセラー自身が信じている模様だという。

チャンセラーは『Twitter(ツイッター)』上に長文が記載された文章を画像で投稿している。

「自分の最後のチャンス!!!! 私は常に神に祈りを捧げ、まったく使い物にならなくなるまではこのフットボールのゲームをプレーしたいと願い続けた。まったく使いものにならなくなったわけではないが、神は無視できないようなサインを私に送ってくれた。自分はこの舞台ではありとあらゆるあざやケガを経験してきた。しかし、今回は単純に無視できる問題ではない。11月にドクターがその状態を伝えてくれた時、心が胃の方に沈んでいくような感じがした。首にある固さとそこで見た画像が1人の男として人生最低の気分を味合わせた。それは、主に仕えること以外で自分の知っていたものがフットボールしかなかったからだ」

「自らの選択によってゲームから姿を消すのも1つだし、後に麻痺を残しながらゲームから姿を消すのも1つの手だった。最後の検査結果からは回復の兆しが見られなかった。私はこのゲームに血と汗と涙を捧げてきた。フィールドの内外を問わず、チームメイトやコーチたち、敵、友人、そして、家族らに全力を注いできた。授けられた才能を世界に披露する機会、そして、すべての人や物を愛するという心を神は恵んでくださった。彼ら全員やすべての物がお返しをしてくれたわけではないが、神の恵みを通じてその中でも良い面を見ることができ、許されるべきものは許し、いかなる時でも愛し続けることができた」

「この旅路において、もし神が私に出会わせてくれた人たちがいなかったら、自分は今日のような男(フットボール選手)にはなれなかっただろう。次なる旅路でも本当に価値のある教訓を学ぶことができた。それらをどう生かすのか? まだ分かってはいない。だが、神の導きを待つつもりだ。愛がすべての中心にある。LOB(リージョン・オブ・ブーム)は永遠だ。私は黄金律(マタイによる福音書5:14)の下で生き、これによってたくさんの人々と触れ合うことができた。今度は彼らが授かった愛と共にたくさんの人と触れ合えるように祈っている。われわれはみんなキリストを通じた兄弟であり、姉妹だ。われわれは皆、協力し合うように求められている。これを忘れないようにしよう。許し、忘れ、開放し、そうしながら生きて行く。世界中からサポートや愛をくれた皆にはもう一度感謝したい。良いものも悪いものも、すべては愛をもって受け止めている」

「次なる章に向かう時が来た。神がまた、導いてくれるはずだ…。P.S.皆さんの男の子のためにも祈ろう。頭部のケガがフットボールを終えた後にどのくらいの影響を与えるかは分からないんだ。今、自分に分かることは神の力がより強くなっているということだ。ピース・アンド・ラブ」

チャンセラーがまだ公式に引退したわけではないことから、2018年の620万ドル(約6億9,000万円)と2019年の520万ドル(約5億8,000万円)のベースサラリーは保証されているとレポーターのイアン・ラポポートは報じた。

2010年ドラフト5巡目で指名を受けたチャンセラーはNFLトップクラスのセーフティへと成長し、リチャード・シャーマンやアール・トーマスらと形成した鉄壁の守備陣、LOBのメンバーの1人でもあった。2011年から2016年にかけ、シーホークスはトータルディフェンスと被得点において10位以下にランクしたことはなく、チャンセラーはプロボウルに4度、セカンドチームのオールプロには2度も選出されている。

しかしながら、先シーズンに首を負傷したチャンセラーはキャリア最低となる9試合の出場にとどまっていた。ヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルは今年1月、チャンセラーに関し、「再びフットボールをプレーするのは厳しそうだ」と将来への不安を口にしていた。

チャンセラー引退の可能性が高まり、アール・トーマスも契約留保を続けている現在のチームにはLOBのオリジナルメンバーが誰1人として在籍していない。ラインバッカー(LB)ボビー・ワグナーとK.J.ライトの2人だけが2013年シーズンのスーパーボウル経験者だ。

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