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抗議運動を継続するプランを明かすタイタンズDEケーシー

2018年07月19日(木) 11:19

テネシー・タイタンズのジャーレル・ケーシー【AP Photo/Matt Dunham】

テネシー・タイタンズのディフェンシブエンド(DE)ジャーレル・ケーシーが今シーズンも国歌斉唱中に社会不平等を訴えてフィールド上での抗議運動を行うプランを明かし、「罰則くらいは受けるさ」と述べた。

ロンドンで行われたNFLのプロモーションイベントの場でケーシーは『CNN』に対して次のように語っている。

「今年は罰金を科されることになりそうだ。なぜかって? 国旗が上がっている時に抗議運動をする予定だからさ。今はそれくらいを伝えておくよ」

「・・・(中略)そういうものだから仕方ないし、誰にも自分がやりたいことを止めさせやしない。選手と組織との間で戦いを望むなら、そうなる以外に方法はないんじゃないか」

タイタンズは今のところ、ケーシーの発言に対して何のコメントもしていない。

NFLは今年の5月に新しい国歌ポリシーを承認し、選手やリーグ関係者に対してサイドラインに起立するよう求めている。選手らにはまた、国歌斉唱中に起立しないのであれば、ロッカールーム内にとどまる選択肢も与えられている。

このポリシー変更の下、フィールド上でのいかなるアクションの際にも国歌に対する敬意が払われているのを確認するため、各チームには独自のポリシーを制定する権利がある。選手がサイドライン上で抗議運動を行うとすれば、NFLはチームに対して罰金を科すこととなる。選手もまた、ポリシーによってチームから罰金を科される仕組みだ。

2016年のプレシーズンゲーム開始前、コリン・キャパニックがマイノリティに対する社会不平等を訴え、国歌斉唱中に膝をつく抗議運動を行った。これが発端となって各選手にも同様の運動が広がった。米国のドナルド・トランプ大統領は昨年9月、抗議を行う選手の行動を痛烈に批判し、各オーナーたちにはそのような選手を解雇するように進言していた。その翌週、リーグをまたいだ選手やオーナーらが国歌斉唱中に肩を組み合うなどして団結力を見せつける行動に出た。複数の選手はその後もシーズン終了まではフィールド上での抗議運動をやめなかった。

ケーシーはCNNに対し、2018年の抗議運動は先シーズンに行った国歌斉唱中に拳(こぶし)を高く掲げる行為の“継続”であるとも明かした。

ケーシーは新ポリシーについて「NFL全体を通して見ても、それについては皆まったく賛同していない。自分もそれは正しいものでないと感じている。NFLにとって、その規定を考え出したのは賢明な判断だったとは思えない。それでも、彼らは行ったことに対する彼らなりの理由を持っているんだろう」と言及した。

ケーシーは自身の決定に反対する人々から多くの批判を浴びる可能性も認識しているようだ。

「結局、それは仕方ないことだし、気にすることはない。自分のコミュニティに明るい光を射しこめるよう、自分にやれることはやっていく。・・・(中略)発信するためには今後も自分の持ち場を積極的に利用していくつもりだ」

【S】