ラムズDTドナルドはトレーニングキャンプ初日を欠席
2018年07月26日(木) 11:23ワイドレシーバー(WR)ブランディン・クックスとランニングバック(RB)トッド・ガーリーがロサンゼルス・ラムズとの贅沢な長期契約を締結させた今、好奇心旺盛なフットボール狂たちが次に注目するのはディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドがどうなるのかだ。
まだ新契約のないドナルドは自身のサービスを停止させ、現地25日(水)のトレーニングキャンプ初日を欠席した。チーム関係者は『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートに対し、ドナルドは練習の参加メンバーに入っていなかったと伝えている。
去年の夏にもトレーニングキャンプの全日程を欠席したドナルドは、9月のシーズン開幕直前になってようやく姿を現していた。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』のデータによると、昨シーズンのドナルドは14試合だけの出場にもかかわらず、悠々とチームトップのクオーターバックプレッシャー91回をマークし、キャリアハイとなるサック11回を記録している。
2014年ドラフト全体13位での指名を受けたドナルドは新人契約最終年に700万ドル(約7億8,000万円)を支払われることとなっている。今回ばかりは少々トリッキーな状況だ。なぜなら、ドナルドが少なくともレギュラーシーズン開幕の1カ月前に練習に参加しなければ、フリーエージェント(FA)権はもう1年先延ばしになってしまうからだ。
NFLの規定がドナルドに対して若干有利に働いてはいるものの、ジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードは詳細における妥協点を見つけさえすれば、チームの看板選手であるドナルドがリーグ最高額のディフェンシブプレーヤーとなることをすでに認めている。
問題はそこにある。法外な金額でドナルドとの契約を結べば、市場を再設定するだけでなく、さらには才能あるタレントを将来的に獲得、あるいは、引き留める際にチームへ悪影響を与える可能性が懸念されるのだ。
ガーリーとクックスがラムズのオファーを受け入れたのに対し、ドナルドの要求は交渉を相当に複雑化させているかもしれない。例えば、ドナルドがカリル・マックの契約締結を待ち、その後で交渉における達成すべき明確なゴールを代理人に伝えようとしているなどとも考えられる。
24日、スニードGMは「それぞれの状況は違っている。それぞれの選手にそれぞれの代理人がついているんだ。・・・(中略)同時にすべてを対応しているが、ケースバイケースなもので、いつその状況が終結するのかは本当に分かったものではない」と明かした。
熱狂的なスポーツファンであれば手慣れたものだが、ラムズのファンもまた、ソーシャルメディア上でドナルドの契約問題に関する怒りをぶちまけるようになってきた。
スニードGMは続けてこのようにも述べている。
「それはわれわれも行おうとしていることだ。・・・(中略)ただ、思っているよりも少し複雑になっている。ファンの気持ちとまったく同じだ。われわれもアーロンには支払われるべき当然の額を支払い、ラムズに長くとどまらせたい」
クックスとガーリーに莫大な資金を投入し、エンダマカン・スーやアキブ・タリブ、マーカス・ピータースらを新たに獲得したスニードGMとその部下はドナルドの要求をどのように満たすのだろうか。
オーナーのスタン・クローンキーが大盤振る舞いをする前、NFLネットワークのトム・ペリセロは24日放送の『Inside Training Camp Live(インサイド・トレーニングキャンプ・ライブ)』で、2019年/2020年シーズンに比べて今の方がより少ないキャップスペースを持つチームはないと指摘していた。ラムズが24日にガーリーとの大型契約を締結させた後でさえも、唯一ビルズだけが2020年シーズンよりも狭いキャップスペースを持つチームだった。
若きロースターと先発QBの若さというアドバンテージが比較的リーズナブルな契約状況を成り立たせており、ラムズは今後も柔軟な対応が可能であると言えよう。今年4月にスニードGMが強調して語っていたように、ドナルドに対する予算はすでにチームの財務計画に織り込み済みのようだ。
スニードGMはキャンプの前半中に時間制限のあるドナルドとの契約を締結させる希望を捨てきってはいない。2019年のFA権を放棄したくないのであれば、2017年の最優秀守備選手であるドナルドは残り2週間以内にキャンプに参加しなくてはならない。
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