ラムズDTドナルド、来月7日のデッドラインも気にせずホールドアウトへ
2018年07月27日(金) 10:14ロサンゼルス・ラムズのディフェンシブタックル(DT)アーロン・ドナルドがチームメイトと共にトレーニングキャンプ初日に姿を現すことはなかった。フロント陣のコメントとは裏腹に、ドナルドのサービス停止(ホールドアウト)は引き延ばされる可能性が高い。
これまでの予想では来月の現地7日(火)までにはドナルドがキャンプに参加することになるのではないかと見られていた。ドナルドは昨シーズンもホールドアウトしているため、少なくともレギュラーシーズン開幕の1カ月前までにキャンプに参加していなければ、今季はフリーエージェント(FA)取得のための年数にカウントされず、2019年のFA権には制限が付くことになる。
情報筋の話を元に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは26日(木)、不利な状況にはなるものの、ドナルドらにとっては来月7日のデッドラインはそれほど影響力を持っていないと伝えた。そうであれば、昨年度の年間最優秀守備選手受賞プレーヤーがホールドアウトの期間を延長する可能性は高まりそうだ。
ラムズがいずれにせよ2019年にドナルドに対してフランチャイズタグを指定する可能性があり、8月7日という期日にはさほど大きな効果はないとラポポートは指摘している。
選手側の観点からすると制限付きFAは決して理想的ではないにせよ、ドナルドの場合はそれをさほど重要視しないという珍しいケースになりそうだ。ドナルドが驚愕のオファーを提示される可能性はあり、リーグナンバーワンの守備選手を獲得するためにドラフトの上位指名権を投げうってまで獲得に乗り出す球団も見つかるだろう。また、チームのベストプレーヤーに対するいかなるオファーシートにもマッチする権利をラムズは持ち合わせるはずだ。
2014年ドラフト全体13位で指名を受けたドナルドは新人契約の最終年に700万ドル(約7億8,000万円)を支払われることになっているものの、この数字はおそらく、本来の価値から言って3割程度の年俸だと思われる。ジェネラルマネジャー(GM)レス・スニードはチームがドナルドをリーグ最高額のディフェンシブプレーヤーにする準備をしていると認めた。現時点での疑問は、いつそれが起き、その額は一体いくらになるのかということだ。
オークランドの地でカリル・マックがキャンプを欠席していることが、ドナルドとラムズの問題を余計にややこしくしている部分がある。年間最優秀守備選手賞を獲得した経験のある両者ともにクオーターバック(QB)と同程度の金額を希望しており、どちらが先に契約を結ぶのか、どのくらい長くホールドアウトするのかは見ものだ。
現時点で把握できているのは、来月7日が必ずしもデッドラインとはみなされておらず、つまるところ、ドナルドの契約締結を急かすために効力を持つ手段は何一つないということだ。
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