カーディナルスHCウィルクス、「正QBの座はブラッドフォード次第」
2018年07月30日(月) 09:54アリゾナ・カーディナルスの将来的なクオーターバック(QB)はジョシュ・ローゼンだが、現在のところ正QBの座はベテランのサム・ブラッドフォードのものだ。
現地28日(土)、カーディナルス1年目のヘッドコーチ(HC)スティーブ・ウィルクスは記者に対し、チーム公式サイトを通じて「サムがわれわれの先発であることに変わりはない。その職を失うかどうかは彼次第だ」と語った。
ウィルクスHCはローゼンが最初にやるべきことは数多くのチームをわたり歩いてきたマイク・グレノンとのバックアップ争いだとも明かしている。しかしながら、『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチによると、新人QBローゼンには8月中に正QBの座を奪えるチャンスもあるとのことだ。
28日、ワイチはこのように指摘した。
「(ブラッドフォードが)先発としてキャンプをスタートさせるだろうが、それは必ずしもキャンプの終わりに彼が先発を務めているという意味ではない。・・・(中略)今はまだ彼の職であり、彼はそれを守るためのすべてのチャンスを得ている。だが、コーチたちはローゼンに、“さぁ、先発の座を奪ってこい”と言う予定だ」
ウィルクスHCは29日にも記者に対してヒントとなるようなコメントを残していた。
「全面的な競争はより成長を促すだろう。私はそれ以外の方法を持っていない。ジョシュには先発になりたい意志がある」
ワイチはブラッドフォードには8月中に多くの休日が与えられることからも、ベテランが休憩中はグレノンではなく、ローゼンがチーム練習で1番手を務めることになるだろうとも伝えている。
チームが1,500万ドル(約16億6,000万円)の保証額を与えたベテランQBにその舵取りを任せるのは当然の流れだろう。実際のところ、昨季のブラッドフォードはニューオーリンズ・セインツと対戦したシーズン第1週でも輝きを放っており、その前年にもうまくまとめたシーズンを過ごしていた。ただし、先シーズンをほぼ棒に振ったブラッドフォードに関する主な懸念は、膝の故障歴や2012年シーズン以降で16試合全てに先発出場を果たしたことがないという耐久性にある。
それでも、ベテランのチームメイトはブラッドフォードに信頼を置いており、オールプロのコーナーバック(CB)パトリック・ピーターソンは「サムが健康に問題なくフィールドにいて、彼の周囲にうまい選手がいれば、彼はトップクラスのクオーターバックさ」と、ブラッドフォードをチームの先発QBとして見ていることを明かしている。
今オフシーズンのローゼンはウィルクスHCやスタッフに感銘を与え、すでに“場に慣れて準備できている”とも見られている。プロで早い時期から活躍するためのツールを持ち合わせた、判断力の早いQBとの評価に違わない活躍がローゼンには期待されている。
今はまだブラッドフォードのものかもしれないが、カーディナルスに何か問題が生じた場合にすぐさまローゼンがその座を引き継ぐことになっても何ら不思議ではなさそうだ。
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