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ブラウンズ、WRゴードンをペイトリオッツにトレード

2018年09月18日(火) 10:08


クリーブラウンド・ブラウンズのジョシュ・ゴードン【AP Photo/David Richard, File】

ワイドレシーバー(WR)ジョシュ・ゴードンの新たなプレー先が決まった。

クリーブランド・ブラウンズは現地17日(月)、ゴードンに2019年ドラフト7巡目指名権を加え、引き換えとしてニューイングランド・ペイトリオッツから2019年ドラフト5巡目指名権を獲得するトレードを成立させたと発表した。

ゴードンをロースターに加えるため、スポットを必要としたペイトリオッツは元ブラウンズのドラフト1巡目指名選手であるコリー・コールマンをカットし、ブラウンズはフリーエージェント(FA)のWRロッド・ストリーターと契約を結んだ。

互いに離脱がベストだとの判断を下したブラウンズとゴードンは先週末の間にリリースを公表していた。

ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・ドーシーは15日、声明を通じて次のように発表している。

「今日の午後、われわれはジョシュ・ゴードンと彼の代理人に対して17日にリリースすることを伝えた。ここ6年間にわたってジョシュには全面的なサポートを行い、投資をしてきた。彼がベストな状態となるように個人的にも、ビジネス的にも支えてきた。しかしながら、残念ではあるが、この先を考慮した結果、このタイミングで袂(たもと)を分かつのがベストだと判断した。ジョシュにはこの先の活躍を祈っている」

当初はリリースする意向であったブラウンズだが、結果的にはトレード相手を模索した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによれば、ブラウンズがゴードンをリリースする決め手となったのは、ゴードンが写真撮影会中にハムストリングを痛めたことだったようだ。

2012年補助ドラフトの2巡目で指名されたゴードンはフィールド上では他に例を見ないほどの才能を披露してきた。大きな問題は2015年と2016年シーズンに出場停止処分を受け、昨シーズンは最後の5試合の登場にとどまった点だ。2012年シーズンから今季の2試合を含めて出場可能性のあった98試合の中で、ゴードンが登場した試合はわずか41試合なのだ。

これゆえに、ブラウンズでの“6シーズン”という表記はほぼ誤りとも言える。ブラウンズはリーグ規定や薬物乱用プログラムに何度も違反するゴードンをできる限りでサポートしてきたが、当のゴードンはそのたびにチームを裏切ってきた。2017年シーズンをようやくケガのない状態で終えたゴードンは、2018年のトレーニングキャンプを健康問題に取り組むために欠席していた。その際にもチームは再びゴードンをサポートし、プレシーズンが残り2週となった際にその復帰を温かく迎えていた。

中等学校時代から薬物使用を常習的に行い、2017年シーズン中に復帰を果たすまではしらふの状態でプレーしたことがないと本人は公(おおやけ)に認めてもいる。

シーズン第1週からフィールドに立ったゴードンは一見して何の問題もないように見え、ピッツバーグ・スティーラーズ戦ではゲームを同点へと戻すタッチダウンを決めていた。しかしながら、それから数日後、ブラウンズとゴードンの状況は一変し、最終的にゴードンが『Instagram(インスタグラム)』を通じて惜別の言葉を述べるに至った。

フィールド上のことについて話を戻せば、ゴードンにすばらしい才能が宿っているは間違いない。ゴードンは2013年に14試合の出場のみで1,646ヤード、タッチダウン9回をマークし、レシーブヤード数ではリーグ1位に輝いた。だが、その後の5シーズンを通じてエンドゾーンにたどり着いた回数はたった5回だ。

スティーラーズ戦でのキャッチは見事だったが、それこそブラウンズがここまで長い間ゴードンを支えてきた理由でもあり、獲得可能性が浮上した途端に複数のチームが名乗りを挙げることになる理由でもある。

以前にもペイトリオッツは今回と似たような契約を交わしており、他チームで成功を収めた複数のWR(チャド・ジョンソン、ケニー・ブリット、ブランドン・ロイド、マイケル・フロイドなど)を獲得してきた。これらのWRよりもゴードンは格が上であり、まだフィールドに立てる以上、リスクを取る価値はあったのだろう。

ニューイングランドの地でどれほどの活躍ができるだろうか。1つだけはっきりしていることは、クオーターバック(QB)トム・ブレイディからのパスをキャッチしたゴードンがタッチダウンを決めるという構図は誰もがぜひとも一度は見てみたいものであるということだ。

【S】