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イーグルスQBウェンツが第3週から先発復帰へ

2018年09月18日(火) 11:16


フィラデルフィア・イーグルスのカーソン・ウェンツ【AP Photo/Ron Jenkins】

クオーターバック(QB)カーソン・ウェンツが戻って来る。

フィラデルフィア・イーグルスは現地17日(月)、ウェンツがメディカルチェックをクリアし、シーズン第3週のインディアナポリス・コルツ戦から先発復帰すると明かした。

ヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンは「カーソンの準備が整い、再びチームの主権を握る準備ができた。チームは前進していく」と語っている。

今週末の試合はウェンツが昨年12月10日にACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)とLCL(外側側副靭帯/がいそくそくふくじんたい)を損傷して以降で初めての試合となる。

チームは膝の手術を受けたMVP候補者に対して慎重な扱いを続けてきた。トレーニングキャンプの序盤から参加していたウェンツに対し、チームはシーズンの開幕にも間に合うとの楽観的な見解を示していたものの、メディカルチェックの問題から今月17日まで接触プレーが解禁されることはなかった。

イーグルスには、ウェンツの復帰をじっくりと待ちながらも昨年度スーパーボウルでMVPを受賞したニック・フォールズにシーズン開幕戦の先発を務めさせるという贅沢な選択が可能だった。

それでも、フォールズがアテンプト平均5.5ヤード、パサーレーティングの平均が78.9とシーズン開幕からの2戦を通して浮き沈みの激しいパフォーマンスを披露する中、ようやくウェンツが復帰可能となるのは大きい。イーグルスはアトランタ・ファルコンズとの開幕戦に辛勝したものの、第2週で対戦したタンパベイ・バッカニアーズには黒星を喫している。

ペダーソンHCはウェンツに関してこのように語っている。

「カーソンは精神的に万全な準備を整えるだろう。今はもう、身体的な問題のみだ。・・・自分としてはまったく問題ない。完全にクリアだ。まったく不安はない」

ウェンツの復帰はフォールズの下で安定感を示せずに苦しんでいたイーグルスの攻撃陣にとって良い起爆剤となるだろう。ウェンツが試合勘を取り戻すまでにどのくらいの時間を要するかは見ものだ。

ペダーソンHCは次のようにも述べている。

「1つか2つほどの問題はあるかもしれない。試合の流れの中でリズムをつかむのにいくらかの時間は必要だ。試合のスピードは練習とは違う。それゆえ、われわれは今週を通してできるだけそのシミュレーションをし、カーソンがそれに対応できるよう準備させるつもりだ」

最後に見たゲーム中のプレーにおいて、25歳のウェンツは魔法をかけたかのように相手のラッシュをかわし、鮮やかなスローを投じてシーズンMVPを狙えるほどのパフォーマンスを披露していた。

ウェンツにとって問題となるのはワイドレシーバー(WR)陣の脆弱さだろう。ペダーソンHCによると、肩を負傷中のオルション・ジェフリーはまだ週ごとの経過観察を必要としているという。また、マイク・ウォレスは先週末の試合で腓骨(ひこつ)を骨折して長期離脱が避けられず、マック・ホリンズは股関節の負傷によりIR(故障者リスト)に登録されている。

復帰したばかりのウェンツがネルソン・アグホロー以外に信頼を置けるWRはほぼいないと言っていいだろう。現時点ではカマー・エイケン、ディアンドレ・カーター、シェルトン・ギブソンがチームトップのWRとなっている。今週中にチームが外部から新たなWRを獲得したとしても驚きではない。

WR陣に多数の故障者を抱える中、ウェンツはお気に入りターゲットのタイトエンド(TE)ザック・アーツや新人TEダラス・ゴーダート、そして、ランニングバック(RB)コリー・クレモントらを使って攻撃を組み立てていく。

イーグルスの攻撃陣が抱える問題がウェンツ1人で解決されるわけではないが、若き天性の才を持つQBがフィールド復帰するだけでもチームの雰囲気ががらりと変わるのは間違いない。

【S】