レイダースHCグルーデン、「QBカーのトレードはないと見ている」
2018年10月25日(木) 12:52現地24日(日)、オークランド・レイダースのヘッドコーチ(HC)ジョン・グルーデンが2019年ドラフトの1巡目指名権と引き換えにワイドレシーバー(WR)のアマリ・クーパーをダラス・カウボーイズに放出後、初めて記者の前で語った。
1勝5敗を記録し、ここ2カ月の間にカリル・マックとクーパーの去ったチームは、明らかに別の方向へ進もうとしている。
グルーデンHCは現在と未来におけるチームにとっての一番の利益を考えていると説明する一方、レイダースがトレード締め切り期限となる10月30日(火)の前にさらなる動きを見せる可能性はなさそうだとも述べた。
「われわれがさらなるトレードを行うとは思っていない。先日のようなトレードも起こるとは思っていなかった。本当にだ。しかし、以前も言ったように、好むと好まざるとにかかわらず、時々はそういったプランの変更も起こるということだ。誰が電話してくるかは分からないし、何を言ってくるかは誰にも分からない。本当に、知る由もないんだ。・・・自分はもう、これ以上のトレードはないと思っている。だが、それが絶対だと言うつもりはない」
クオーターバック(QB)デレック・カーについても同じことが言えるかという問いに対し、「これ以上のトレードはないと見ている」と繰り返したグルーデンHCは「クオーターバックをトレードすることはないと思っているのは確かだ」と明かしていた。
カーに対する一定の信頼を示した一方で、グルーデンHCは4年目のQBが期限ぎりぎりでトレードに出されるのではないかという推測を完全に否定したわけではなかった。
カーのタフさに疑問がもたれ、他の選手との間に確執があるのではないかと報道される中、カー本人も自分が議論の中心にいることを感じているようだ。そういった報道に対して異議を唱えたのはタイドエンド(TE)のリー・スミスだった。
24日、『The Athletic(ジ・アスレチック)』を通じてスミスはこのように語っていた。
「今まで聞いた話の中でも最も馬鹿げたものの1つさ。ここでみんなと談笑する時のネタになるくらいの話だ。DC(カーの愛称)とはまったく問題がない。彼は俺たちのリーダーだ。彼はずっとここでリーダーをやってきた。ロドニー・ハドソンと一緒に胸に“C”のマークがあるのには理由があるんだ」
「タックルされた後にどんな表情を見せようが関係ないし、デレックの粗探しをして彼をうんざりさせようと思っているのかは知らないが、デレックの人格やこのフットボールチームにおける彼のリーダーシップを攻撃するのは本当にただのジョークにしか思えない。自分の意見が多くの人に届けばいいし、ジョークとは何かがより鮮明になるだろう。イライラするよ。本当に腹立たしい。笑えさえもするし、ロッカールームに問題などないんだから彼にとってはフェアじゃないんだ」
「誰だって言いたいことを言える。グルーデンコーチやデレックがすべての言葉の弾丸をくらっているんだ。俺たちは1勝5敗で思うようなプレーはできていないさ。グルーデンコーチには大きな期待があったし、自分たちにもそれはあった。彼ら2人が矢面に立って弾丸をまともに受けているが、彼らならこれから必ずうまくやってくれるはずだ。デレック・カーのような人格の持ち主がそれに耐えうる人物に違いない。本当に、ロッカールーム内でチームのリーダーであるキャプテンとの間に問題があると言うのは今まで聞いた中でも最悪なジョークさ。キャリアを全部ひっくるめた中でのね」
一方のカーはこの状況に対して冷静さを見せている。
トレードに関するうわさに関して言えば、カーは元NFLのQBで現在はNFLネットワークの解説を務める兄、デイビッド・カーから受けたアドバイスによってフットボールのビジネスサイドを理解する現実的な考え方を持ち合わせている。
カーは記者に対して「兄は自分がNFL入りする時に、もしペイトン・マニングがカットされるのなら、自分もいつかはカットされると思えと言っていた」と語り、続けて「正直に言うと、今はここでクオーターバックをやれている。明日だって自分はここにいるし、大変な時期を乗り越える時にだって自分がここにいる自信はある」と述べている。
話は変わるが、レイダースは2019年ドラフト時に1巡目指名権を3つ保持することとなる。レイダース自身の指名権に加え、マックに対するベアーズの分とクーパーに対するカウボーイズの分だ。
オールプロのマックやプロボウラーのクーパーがいなくなったことを考えると、グルーデンHCと選手人事部はそれらの上位指名権を最大限に活用して優良な選手を多く獲得する必要があるだろう。
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