パンサーズQBニュートン、今季残り試合は欠場へ
2018年12月20日(木) 10:13カロライナ・パンサーズは熟考の末に賢明な判断を下し、今季中にクオーターバック(QB)キャム・ニュートンをこれ以上起用しない方針をとるようだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地19日(水)、今やプレーオフ争いからほぼ脱落したパンサーズがこれ以上ニュートンを起用しない方向にいるようだと報じた。現在はバックアップQBのテイラー・ハイネケが今週末のアトランタ・ファルコンズ戦に先発出場する見込みとなっている。
パンサーズのジェネラルマネジャー(GM)マーティ・ハーニーは後に、ニュートンが23日のゲームでインアクティブとなることを認めた。これにより、新人QBカイル・アレンがバックアップを務めることにもなる。
ヘッドコーチ(HC)のロン・リベラは19日、「キャムとはしっかり話し合った。彼はこの決断の背景を理解してくれた。残念そうではあったし、うっ憤も溜まっているようだったがね。キャムはプレーしたいんだ。こういったことは良い話し合いの常である。キャムはこれからのことを理解している」と述べていた。
リベラHCはチームがニュートンをIR(故障者リスト)入りさせる予定はないとも明かしている。
6連敗中のパンサーズにとって今回の動きは頭を悩ませるほどのものでもない。現時点でのチームの願いは、チームのエースQBが早期の休養によってオフシーズン中に肩の痛みを完全に癒してくれることだろう。
ここ数週間のニュートンは様子がおかしかった。17日に行われたニューオーリンズ・セインツとのマンデーナイトゲームでニュートンが投じたボールは失速し、地面に刺さるという目も当てられない状態だった。
ニュートンは長引く肩の痛みによってシーズン第8週前の練習も欠席している。当初は調整の問題として表現されていた肩の問題だが、ここ数週間でより深刻なものとなり、結果的にはチームが大事をとってニュートンを欠場させるという動きになった。
29歳のQBが抱えた肩の問題は惜敗したセインツとのマンデーナイトで頂点に達し、ニュートンはスタッツ的にもほぼ全カテゴリーにおいて今季ワーストの数字を記録している。ニュートンはこの日、パス成功率55.2%、1アテンプト平均パスヤード4.5ヤード、合計パスヤード131ヤード、パサーレーティング52.5にとどまっていた。
セインツに敗戦後、明らかないら立ちを見せていたニュートンは自身の肩の問題がどの程度プレーに影響しているのかは分からないと、次のように率直に明かしていた。
「このケガがどんなものかをはっきり言えたらいいのにと思うのは、実際にこれが何なのかよく分からないからなんだ。どんなに押しても、冷やしても、炎症を抑える薬を飲んでもダメ。本当さ、全部試したんだ。鍼(はり)治療や、マッサージもね。肩にそのようなケアをせず試合に出た夜はなかった。普段の力が入らないんだ。肩の稼働域から取り掛かり、試合に臨むものの、ゲームでのプレーがどうなるかは分かったものじゃなかった。もちろん、25回から30回はパスを投げようとは思うけど、それ以上を投げるか、あるいは、ヒットを受けたり、ランを選択してタックルを受けて肩がぶつかったりすると、何かしら厄介なことが起きる。それがフットボールだからね。筋肉の凝りや張りに関しては、かなりの問題がありそうだ。結局のところ、ここ数週間で悪化しているというわけでもなく、良くなってきているというわけでもない。ただ、前と変わらない状態さ」
ニュートンはキャリアを通じて最も輝きを放った2016年シーズンの終盤に肩の違和感を覚えた。パンサーズの司令塔は2017年3月に手術を受け、シーズン中の復帰を急ぎ、2018年シーズンに入って以前と同じ肩の問題が再発したのだ。
パンサーズは以前、ケガを押してでもニュートンにプレーを許可し、2017年シーズンの開幕前には復帰を急かしてもいた。
コメント上ではプレーオフ進出の可能性は“まだ微かに”残っていると主張するリベラHCはではあるものの、今回ばかりはチームも賢明な判断を下し、これ以上ニュートンを出場させることはなさそうだ。
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