ニュース

チーフスがWRヒルに最高レベルの契約額を提示か

2019年03月06日(水) 11:54


カンザスシティ・チーフスのタイリーク・ヒル【AP Photo/Kelvin Kuo】

カンザスシティ・チーフスのオフシーズン中の課題の一つが、先発ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルとの契約延長交渉だ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地5日(火)、チーフスが現在25歳のヒルと新契約に関する交渉を開始したようだと報じた。ラポポートが現地の情報筋の話を元に伝えたところによると、この契約は記録的な額の新契約になる可能性もあるという。

元ドラフト5巡目指名選手のヒルはベースサラリー2,025万ドル(約22億6,000万円)となる新人契約の最終年に突入しようとしている。2019年のヒルのサラリーキャップバリューはチームメイトのデマーカス・ロビンソンやカロライナ・パンサーズのジャリアス・ライト、ミネソタ・バイキングスのラクオン・トレッドウェル、ニューオリンズ・セインツのテッド・ジンJr.やその他、ヒルより能力値の低いとされるレシーバーよりも控えめとなっている。

過去3シーズンを通じてヒルはレシーブ223回で3,255ヤード、25回のレシービングタッチダウン、63回のラッシュで477ヤード、4回のランニングタッチダウンを記録してきた。リターン時においてもキャリア通算5回のスペシャルチームタッチダウンを決めている。2018年シーズンのヒルはキャリアハイとなる87回のレシーブ(WRの中でリーグ10位)、1,479ヤード(同4位)、タッチダウン12回(同3位)という大活躍だった。

プロボウルには3度、オールプロには2度選出されたヒルが大幅な賃金アップを経験するのは当然の流れだろう。

昨オフシーズンにオデル・ベッカムが合計6,500万ドル(約72億6,000万円)の保証付きで5年9,000万ドル(約100億円)の契約を締結したことにより、これがWR陣の契約に関する現在の指標となっている。

リーグで最もマッチアップしたくない選手の1人とも言えるヒルには相手ディフェンシブバック(DB)を置き去りにするスピード、相手ディフェンダーをジャンプでかわす圧倒的身体能力、タイトなスペースでしっかりとパスを受け取るキャッチング能力、相手のプレスカバレッジを意に介さないクイックネス、そして、ボールを手にした際の尋常でない加速力が備わっている。

ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードはヒルの優れたセンスをワイドアウトやスロットとして、さらには相手ディフェンスの気を散らすためのモーションになど、さまざまな場面で有効に活用してきた。キャッチング、ランニング、そして、自分がおとりとなって仲間への注意を逸らすといった点において、チーフス全体の攻撃をヒルなしで語ることはできないだろう。

チーフスは今、1人のゲームチェンジャーを長期的にチーム内に留めようと大金を準備し始めた。

【S】