ペイトリオッツがカセリオへの不正交渉でテキサンズを提訴
2019年06月13日(木) 09:41ヒューストン・テキサンズの新ジェネラルマネジャー(GM)探しに法的な問題が発生した。
テキサンズがニューイングランド・ペイトリオッツの選手人事部長であるニック・カセリオをGMとして雇用しようとしたとして、ペイトリオッツが不正交渉の訴えを起こしていると情報筋の話を元に『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えた。『ESPN』が最初に一件を報じている。
NFLでは不正交渉を次のように定義している。
「ナショナル・フットボール・リーグ内で使用される限り、不正交渉という用語は、あるメンバークラブによる他のクラブの雇用主と雇用者の関係へのあらゆる妨害、もしくは、あるクラブによる、当該クラブあるいはNFLでの雇用を目的として人物に働きかける容認できない勧誘の試みに言及する」
テキサンズがペイトリオッツのスーパーボウルリング・セレモニーの翌日にあたる現地7日(金)に元GMのブライアン・ゲインを解雇したことが、ペイトリオッツに“警鐘を鳴らした”とラポポートはつけ加えた。
不正交渉の焦点は、このオフシーズンにテキサンズのチーム開発部門執行副社長に起用された、ペイトリオッツの元開発部門ディレクターであるジャック・イースタービーに当てられるかもしれないとNFLネットワークのマイク・ガラフォロが指摘している。イースタービーはゲインが放出される前夜である木曜日の夜にペイトリオッツのセレモニーに参加していた。
ラポポートは12日、テキサンズが不正交渉の申し立てについてコメントしていないと伝えた。
ゲインが解雇される前にイースタービーがカセリオに何らかのコンタクトをとったかを尋ねられたテキサンズのヘッドコーチ(HC)ビル・オブライエンは11日、「その答えはノーだと思う。ヒューストン・テキサンズと何らかの関係があるコンタクトについてはね。ノーだ」と応じている。
さらにオブライエンはイースタービーについてこうつけ加えた。
「ジャックは彼の役職が示す通りだ。彼はチーム開発部門執行副社長で、チームのあらゆるエリアを手助けしてくれている。彼はチームのことで私を助けているんだ。チームとともに働く部門や、トレーニングルーム、機器室に至るまで、彼はチーム周辺のさまざまな部門に手を貸している。彼は私がプロセスを進めるのを支援し、チームに関連する各部門の業務を本当に助けている。チームに関する全てであり、いかにしてチームを改善するかということ。ジャックの加入はこのオーガニゼーションにとってこの上なく良いことだった」
テキサンズは先週末にいずれもGM経験のあるレイ・ファーマーとマーティン・メイヒューの2人のGM候補とインタビューを行った一方、ペイトリオッツの元オフェンシブコーディネーター(OC)だったオブライエンHCとつながりのあるカセリオにも興味を持っていると見られている。しかし、水曜夜の時点でペイトリオッツがその許可を与えていない。
最も近いところで起こっていたNFLの不正交渉問題もやはり、ペイトリオッツが関連するものだった。ニューヨーク・ジェッツのオーナーであるウッディ・ジョンソンがペイトリオッツから不正交渉で訴えられ、2015年4月に10万ドル(約1,100万円)の罰金を科されている。ジョンソンオーナーは2014年12月に当時1年契約でペイトリオッツに所属していたダレル・リービスに言及し、“ダレルが戻ってくればうれしい”と語っていた。リービスは2015年のオフシーズンに5年契約でジェッツに再加入している。
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