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タネヒルはバックアップQBだと繰り返すタイタンズHCブラベル

2019年07月08日(月) 09:26

テネシー・タイタンズのライアン・タネヒル【AP Photo/Mark Humphrey】

今季にテネシー・タイタンズのセンターの下で先発を担うのが誰かという点について、チームの答えは明らかだ。クオーターバック(QB)マーカス・マリオタが先発で、ライアン・タネヒルはそうではない。

そう語るタイタンズのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルは今週末、マイアミ・ドルフィンズとのトレードで獲得したタネヒルがトレーニングキャンプで先発争いをすることはないと繰り返した。『UPI』によれば、ブラベルHCはこう語っていたという。

「バックアップとしての彼の仕事は、バックアップという仕事がそうであるように、自分の前にいる男をプッシュすること。競い、自分自身を高めようと努め、チームをより良くするために努力し、全員がどうレスポンスするかを見ることだ」

タネヒルにとって、今年はバックアップQBとして過ごす初めてのシーズンとなる。マイアミではしばしばベンチにいたタネヒルだが、その理由はケガが多く、パフォーマンス面の問題によるものではなかった。2012年のドラフトでマイアミによって全体8位指名を受けたタネヒルは、キャリア開始時から77戦連続で先発を務めたのち、ACL断裂(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を負った。トップ交代を経たドルフィンズはこのオフシーズンにタネヒルをテネシーへと送り出し、ジョシュ・ローゼンとライアン・フィッパトリックを後任にあてている。

元ドルフィンズ先発QBはバックアップになることについて“もちろんタフなときもある”と語る一方、マリオタの控えになることにうまく順応しつつあると話している。

タネヒルは5月下旬に「僕たちの間には互いへの深い敬意があると思う。自分にできる限り、マーカスを助けていくつもりだ。マーカスも自分に同じことをしてきたと思っている」と述べていた。

マリオタの先発QBの座がタネヒルの存在によってすぐさま脅かされることはないものの、今季のマリオタは厳しい目で見られることになる。マリオタはルーキー契約の最終年である5年目に入っており、チームと新しい契約を交わせる保障があるわけではないのだ。

これまでの4年間、マリオタはタネヒルと同様にケガや不安定なプレーなどを経験してきた。2018年シーズンのラスト2試合を欠場し、タイタンズをポストシーズンへ導くという重責をブレイン・ギャバートに託したマリオタだが、タイタンズはインディアナポリス・コルツをホームに迎えて“サンデーナイト・フットボール”で行われたシーズン最終戦を落とす結果となっている。

トレードでのタネヒル獲得は、昨シーズンの痛みに対する直接的な対応に見える。タイタンズは今年、そして今後マリオタ不在の状況が発生するシーズンに備えて、マリオタに対するより優れた保険を必要としており、タネヒルがそれに合致したのだ。

タイタンズはタネヒルがマリオタの契約最終年にスイッチを入れることを望んでいる。しかし、長年先発を務めてきたQBがマリオタのようなフランチャイズQBの背後にいることがタイタンズ陣営の状況を複雑にしないかは、今後見えてくるだろう。

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