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ブラウンズの敗北を望む人々がいるとQBメイフィールド

2019年08月15日(木) 01:11

クリーブランド・ブラウンズのベイカー・メイフィールド【AP Photo/Ron Schwane】

クリーブランド・ブラウンズはタイヤを鳴らしてUターンし、オフシーズンの間に笑い草からスーパーボウルのコンテンダーと称されるまでに大変身した。

この珍しい急転換によって選手たちは拒絶の嵐を抜け出し、毎週のように高まっていく期待へのプレッシャーと戦うことになった。ブラウンズに中間というものはなかった。

『Complex Sports(コンプレックス・スポーツ)』のインタービューの中で、クオーターバック(QB)のベイカー・メイフィールドはブラウンズが昨年と同じように期待に対処すると述べている。

「周囲のおしゃべりは関係ないと俺は思うよ」とメイフィールドは言う。「去年のロッカールームで俺たちが自分たちに持っていた期待は、達成したもの以上に高かった。ロッカールームの外では人々からシーズン前に見捨てられていたけどな。彼らが俺たちに大した期待をしなかったのは、その前の年のブラウンズが0勝16敗だったから。それだけだ。なら、その後はもう上がるしかない。それと同じメンタリティが今も必要なんだと思う。ロッカールームの中にそれはまだ残っている」

期待によってフィールド上のプレッシャーが増すことはないが、メディアの中で自分やブラウンズの負ける姿を見たいという風潮の高まりを感じるとメイフィールドは言う。

「自分を信じて、1週間ごとにやっていくしかない。みんながみんな、俺たちをたたきたがっているとは言わないよ」と彼は述べた。「メディアとか、たった今このチームを取り囲む過剰な騒ぎのせいで、人々は俺たちの負けるところを見たいと思っている。それはこの騒ぎが本物だからさ。でも俺たちはそこを抜け出し、1週間ごとにやるしかない。毎週勝とうと思っている」

メイフィールドは付け加えた。「ビールを飲み干した興奮の後で、人々は俺たちが負けるのを待つようになった。“ほら見ろ、いい気になり過ぎたんだ”と言いたいがためにね。だから、こういうことに関してはバランス感覚が必要なんだ」

メイフィールドが“世界を敵に回した”姿勢を見せるのは予想よりも早かった。

アスリートというのは口うるさい少数派の声に耐えねばならず、それがメイフィールドのようなコメントにつながるのだろう――それは理解できる――が、実際にはむしろブラウンズを応援している人の方が多いはずだ。チームの劇的な方向転換の裏には、急上昇中のスターQB、前チームから電撃トレードされたワイドレシーバー(WR)、1年目のヘッドコーチ(HC)、他のどこへ行っても活躍間違いなしのディフェンス陣がおり、ここ10年で最大の物語が生まれるかもしれない。人間というのはいい物語が大好きだ。

あまりにも熱狂し過ぎては制御が効かなくなると警告する者もいるかもしれないが、今のところ彼らは少数派だ。

メイフィールドがある種のモチベーションを得るためにそちらに耳を傾けるというなら、それは彼の権利だ。残りのわれわれはノイズをブロックしてこれからのショーを楽しもうではないか。

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